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新開
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しんかい
ふりがな文庫
“
新開
(
しんかい
)” の例文
新開
(
しんかい
)
の町村に芸者屋町を許可するは土地繁昌を促すがためといへり。あたかも
辺陲
(
へんすい
)
不毛の地に移民を送りて開墾を
企
(
くわだつ
)
る政策の如し。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
今でいえば
新開
(
しんかい
)
の町だけに、神田区上町との間に流れる
溝
(
どぶ
)
川の河岸についた、もとの大牢の裏手の方は
淋
(
さび
)
しいパラッとした町で、
呆
(
ほう
)
けたような空気だった。
旧聞日本橋:12 チンコッきり
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
誰
(
たれ
)
しも
新開
(
しんかい
)
へ
這入
(
はい
)
るほどの者で菊の井のお力を知らぬはあるまじ、菊の井のお力か、お力の菊の井か、さても近来まれの拾ひもの、あの
娘
(
こ
)
のお蔭で新開の光りが添はつた
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
新開
(
しんかい
)
の
街
(
まち
)
は
鏽
(
さ
)
びて、色赤く
猥
(
みだ
)
るる屋根を
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
誰
(
たれ
)
しも
新開
(
しんかい
)
へ
這入
(
はい
)
るほどの
者
(
もの
)
で
菊
(
きく
)
の
井
(
ゐ
)
のお
力
(
りき
)
を
知
(
し
)
らぬはあるまじ、
菊
(
きく
)
の
井
(
ゐ
)
のお
力
(
りき
)
か、お
力
(
りき
)
の
菊
(
きく
)
の
井
(
ゐ
)
か、さても
近來
(
きんらい
)
まれの
拾
(
ひろ
)
ひもの、あの
娘
(
こ
)
のお
蔭
(
かげ
)
で
新開
(
しんかい
)
の
光
(
ひか
)
りが
添
(
そ
)
はつた
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
松竹座の前を
真直
(
まっすぐ
)
に
南千住
(
みなみせんじゅ
)
へ出る
新開
(
しんかい
)
の大通りである。この荒物屋はお千代の妹の嫁に行った先で、
兼
(
かね
)
てよりお千代は万一の場合隠れ場所にするつもりで既に重吉をも紹介して置いたのである。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
新開
(
しんかい
)
のはづれなる坂のあき地に
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
同
(
おな
)
じ
新開
(
しんかい
)
の
町
(
まち
)
はづれに八百
屋
(
や
)
と
髮結床
(
かみゆひどこ
)
が
庇合
(
ひあはひ
)
のやうな
細露路
(
ほそろぢ
)
、
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
る
日
(
ひ
)
は
傘
(
かさ
)
もさゝれぬ
窮屈
(
きうくつ
)
さに、
足
(
あし
)
もととては
處々
(
ところ/″\
)
に
溝板
(
どぶいた
)
の
落
(
おと
)
し
穴
(
あな
)
あやふげなるを
中
(
なか
)
にして、
兩側
(
りようがは
)
に
立
(
た
)
てたる
棟割長屋
(
むねわりながや
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
魂祭
(
たまゝつ
)
り
過
(
す
)
ぎて
幾日
(
いくじつ
)
、まだ
盆提燈
(
ぼんぢようちん
)
のかげ
薄淋
(
うすさび
)
しき
頃
(
ころ
)
、
新開
(
しんかい
)
の
町
(
まち
)
を
出
(
いで
)
し
棺
(
くわん
)
二つあり、一つは
駕
(
かご
)
にて一つはさし
擔
(
かつ
)
ぎにて、
駕
(
かご
)
は
菊
(
きく
)
の
井
(
ゐ
)
の
隱居處
(
いんきよじよ
)
よりしのびやかに
出
(
いで
)
ぬ、
大路
(
おほぢ
)
に
見
(
み
)
る
人
(
ひと
)
のひそめくを
聞
(
き
)
けば
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“新開”の意味
《名詞》
新開(しんかい)
新たに荒地を開墾すること。また、そのような土地。
開発により新たに市街が形成されること。
(出典:Wiktionary)
新
常用漢字
小2
部首:⽄
13画
開
常用漢字
小3
部首:⾨
12画
“新開”で始まる語句
新開町
新開地
新開畠
新開左衛門
新開場梅田神垣