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斬
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ぎ
ふりがな文庫
“
斬
(
ぎ
)” の例文
「その
面構
(
つらがま
)
えでは、問うても容易に口を開くまいが」と、前置きしてほたる
斬
(
ぎ
)
りの
切
(
き
)
ッ
尖
(
さき
)
を、廊下の上から突き向けた。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
金と男ぶりとだけがものをいうのなら、むかしゃ仙台さま殺しゃせぬで、新吉原の
傾城高尾
(
けいせいたかお
)
の、大川の船の中での、
釣
(
つる
)
し
斬
(
ぎ
)
りの伝説は生れはしない。
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
其
(
それ
)
で
無
(
な
)
うてさへ、
御時節
(
ごじせつ
)
の
有難
(
ありがた
)
さに、
切支丹
(
キリシタン
)
と
間違
(
まちが
)
へられぬが
見
(
み
)
つけものゝ
処
(
ところ
)
ぢや。あれが
生身
(
いきみ
)
の
婦
(
をんな
)
で
無
(
な
)
うて、
私
(
わし
)
もチヨン
斬
(
ぎ
)
られずに
済
(
す
)
んだでがす……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
むかしの苛酷な刑法が十両以上盗んだものは、
斬
(
ざん
)
に処したわけである。
尤
(
もっと
)
も、戦国時代には、一銭
斬
(
ぎ
)
りと云って、永楽銭一銭を盗むと斬ってしまったのである。
奉行と人相学
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
伊勢音頭では十人
斬
(
ぎ
)
りのところで、ちぎれた胴だの手だの足だのが舞台一面に散乱する。奇抜な方では大江山の鬼退治で、人間の首よりももっと大きな鬼の首が出る。
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
「左源太が、
打
(
ぶ
)
った
斬
(
ぎ
)
ってやりましょう。左源太は、鬼でも、化物でも、打った斬りますぞ、若」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
「おれは、だんぜんこの仇うちをしなければ
腸
(
はら
)
が
癒
(
い
)
えないんだ。幽霊船をみつけ次第、おれはそのうえに飛びのってやる。そして幽霊どもを、これでぶった
斬
(
ぎ
)
ってやるんだ」
幽霊船の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
あずまの佐野の次郎左衛門に似ていて、かねてから気になっていたのだが、やはり東西左右の振られ男であった、私もこうなれば、刀を振りまわして百人
斬
(
ぎ
)
りをするかも知れぬ、男の一念
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
いま、たとえこの男を、刀にかけてぶった
斬
(
ぎ
)
ってみたところで、面白おかしくもない。野暮の骨頂であるのみか、公儀のほうもむつかしい仕儀になって、かえって事態を悪化させるばかりである。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「で、これは家康公の
直命
(
じきめい
)
にひとしいのだから、鉱山へいくとちゅうで、イヤの
応
(
おう
)
のとしぶるやつは、ようしゃなく
打
(
ぶ
)
ッた
斬
(
ぎ
)
るからさよう
心得
(
こころえ
)
ろ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一角が庭下駄を揃えると共に、ほたる
斬
(
ぎ
)
り信国を引っ提げた阿波守、ズカリとそれへ足を進ませるかと思うと——。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三位卿は、安治川屋敷の
雪洞
(
ぼんぼり
)
と、阿波守が手に持った、ほたる
斬
(
ぎ
)
り
信国
(
のぶくに
)
の光を想い起こした。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
試
(
ため
)
し
斬
(
ぎ
)
りにされるんだ、試し斬りに——」口々に騒ぎたててはいるものの、相手が
生
(
なま
)
やさしい
御家人
(
ごけにん
)
やなんぞと違って、いかにも一癖ありそうなのが、三人までも揃っているので
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「常にご自慢のほたる
斬
(
ぎ
)
り信国、とうとう血祭りの御用に成りませんでしたな」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「素町人の大言壮語は片腹痛い。
嬲
(
なぶ
)
り
斬
(
ぎ
)
りだぞッ」
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「踊るやつは、ぶッた
斬
(
ぎ
)
るぞッ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
斬
常用漢字
中学
部首:⽄
11画
“斬”を含む語句
打斬
斬殺
据物斬
斬死
斬合
斬新
辻斬
斬首
首斬
斬込
撫斬
膾斬
斬付
斬髪
斬口
袈裟斬
斬倒
斬衰
斬払
斬首台
...