提燈ちようちん)” の例文
新字:提灯
この者切られし首の髮をとらへてあたかも提燈ちようちんの如く之をおのが手につるせり、首は我等を見てあゝ/\といふ 一二一—一二三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
これはわたしわる御座ござりました、ではおまをしませう、おともいたしませう、さぞおどろきなさりましたろうとて惡者わるらしくもなく提燈ちようちんもちかゆるに、おせきもはじめてむねをなで
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
男は三五郎を中に仁和賀のさらひ、北廓ほくくわく全盛見わたせば、軒は提燈ちようちん電気燈、いつもにぎはふ五丁町、と諸声もろごゑをかしくはやし立つるに、記憶おぼえのよければ去年こぞ一昨年おととしとさかのぼりて
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
れよと即坐そくざはさみりて女子おなごづれは切拔きりぬきにかゝる、をとこは三五らうなか仁和賀にわかのさらひ、北廓ほくくわく全盛ぜんせいわたせば、のき提燈ちようちん電氣燈でんきとう、いつもにぎはふ五てうまち、と諸聲もろごゑをかしくはやしつるに
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もううでもやにつたのですからとて提燈ちようちんもちしまゝ不圖ふとわきへのがれて、おまへわがまゝの車夫くるまやさんだね、それならば約定きめところまでとはひませぬ、かはりのあるとこまでつてれゝばそれでよし
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もうどうでも厭やに成つたのですからとて提燈ちようちんもちしまま不図わきへのがれて、お前は我ままの車夫くるまやさんだね、それならば約定きめの処までとは言ひませぬ、代りのあるとこまで行つてくれればそれでよし
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)