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担
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にの
ふりがな文庫
“
担
(
にの
)” の例文
旧字:
擔
笈
(
おいずる
)
一つを
担
(
にの
)
うて行かれたあとに、瘠せ犬が二疋、つれ立って行きましたが、それも国境で戻って来たと見え、夕方には村に着いておりました。
あじゃり
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
むかし、いくたりの青年が、この人に
競
(
きそ
)
い負けてわたしのまわりから姿を消したことであろう。おもえば相当に、罪を
担
(
にの
)
うて
居
(
い
)
るこの人である。
愛よ愛
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
この婆様が四年前の四月、例により塩を
担
(
にの
)
うて来た畚(フゴ)の中にかの村名産のタチガイ多く入れあった。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「でも、その御安心を身に
担
(
にの
)
うて、よいお留守をしているには、まだ、久子には何か力が足りませぬ」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
過ぐる
未年
(
ひつじどし
)
に
才牛
(
さいぎゅう
)
市川団十郎が、日本随市川のかまびすしい名声を
担
(
にの
)
うて、
東
(
あずま
)
からはるばると、都の
早雲長吉座
(
はやぐもちょうきちざ
)
に上って来た時も、藤十郎の自信はビクともしなかった。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
是だけは主人が
鎌
(
かま
)
と
棒荷縄
(
ぼうになわ
)
を持って、自分で刈って
担
(
にの
)
うて家に迎えてくるものときまっていた。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
こいねがわくは吾が党の士、千里
笈
(
きゅう
)
を
担
(
にの
)
うてここに集り、才を育し智を養い、進退必ず礼を守り、交際必ず
誼
(
ぎ
)
を重じ、もって他日世になす者あらば、また国家のために小補なきにあらず。
慶応義塾の記
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
身は今旅の旅に
在
(
あ
)
りながら風雲の
念
(
おも
)
いなお
已
(
や
)
み難く
頻
(
しき
)
りに道祖神にさわがされて
霖雨
(
りんう
)
の晴間をうかがい
草鞋
(
わらじ
)
よ
脚半
(
きゃはん
)
よと身をつくろいつつ一個の
袱包
(
ふくさ
)
を浮世のかたみに
担
(
にの
)
うて
飄然
(
ひょうぜん
)
と大磯の客舎を
旅の旅の旅
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
買って
戻
(
もど
)
った天秤棒で、早速翌朝から手桶とバケツとを振り分けに
担
(
にの
)
うて、
汐汲
(
しおく
)
みならぬ髯男の水汲と出かけた。両手に提げるより
幾何
(
いくら
)
か
優
(
まし
)
だが、使い馴れぬ肩と腰が思う様に言う事を聴いてくれぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
市坊
(
しぼう
)
の旅館に、旅装をといて、あらかじめ、使いをもって、右大臣家の内意をうかがい、衣装、髪かたち、供人などが
担
(
にの
)
うて来た土産の品々まで、美しく飾りたてて
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
若い時三井寺で
件
(
くだん
)
の鐘を見たるに𤿎裂筋あり、往昔弁慶、力試しにこれを
提
(
さ
)
げて谷へ
擲
(
な
)
げ下ろすと二つに裂けた、谷に下り
推
(
お
)
し合せ
長刀
(
なぎなた
)
で
担
(
にの
)
うて上り、堂辺へ置いたまま現在した
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その原因は、この寅之助の不つつかにあったことゆえ、自分も身を落し、薪を割り水を
担
(
にの
)
うても、宝蔵院でひと修行せんものと、身許をかくして住み込んだわけ。——お恥かしゅう存じます
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いまや、呉は初めて、魏の敵地を踏んだところだ。呉の興亡を
担
(
にの
)
うている御身らには、毛頭私心などあるまいと思うが、わたくしの旧怨などは、互いに忘れてくれよ。いいか、ゆめ思うな」
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“担”の解説
担(たん dàn、本来は擔)は、中国の伝統的な質量の単位である。
1担は100斤と定義されているが、1斤の定義が国によって異なるため、1担の大きさもそれによって異なる。中国大陸の市制ではちょうど50 kg、香港では60.478982 kg、台湾の台制では日本の尺貫法に従い、ちょうど60 kgとなる。
(出典:Wikipedia)
担
常用漢字
小6
部首:⼿
8画
“担”を含む語句
荷担
差担
担桶
荷担夫
担売
加担
担架
引担
加担人
担保
担夫
担棒
担荷
担込
御幣担
石担
担人
担当
一担
分担
...