“担荷”のいろいろな読み方と例文
旧字:擔荷
読み方割合
にない66.7%
かつぎに33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこへ、夜鷹蕎麦そば担荷にないが通った。温かそうなねぎの香と、汁のにおいが、ふたりの空腹をもだえさせた。胃のうずきが唾液をわかせて抑止しようもない浅ましい意欲に駆られた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、叱られた兵よりは、酒売りの男の方が、きッと、眼にカドを立てた容子ようすだった。ふン……と鼻先で冷笑を見せたと思うと、すぐ担荷にない天秤てんびんへその肩を入れかけていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三枝は、「一寸失敬」と云うかと思えば、小さい四辻に担荷かつぎにを卸して、豆をっている爺さんの処へ行って、弾豆はじけまめを一袋買ってたもとに入れる。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)