小野をの)” の例文
また坂田の大俣おほまたの王が女、黒比賣に娶ひて、生みませる御子、神前かむさきの郎女、次に茨田うまらたの郎女、次に白坂しらさか活目いくめ子の郎女、次に小野をのの郎女、またの名は長目ながめ比賣四柱
小野をのれならねどおまちうつくしい家内かないいさみて、まちや、まちや、とからわたりぬ。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御頼み申ますと云にぞお勇はいやもうまへさんの樣な御人柄と云ことに金の五六十兩御持參と有ば世間にほしがる所は降程ふるほど御座りますしかし定めて器量きりやうの御望み小野をの小町こまち衣通姫そとほりひめの樣な手いらずの娘を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
木立こだちよりかこまれてゐる春の小野をの昆虫こんちゆうぬるだにこの平安やすらぎ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
露おけば白く涼しな住の江の遠里とほざと小野をのの草な刈りそね
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
霜月しもつきひと朝戸出あさとでに、小野をの木守こもり
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
ひとしきり、小野をの細雲ほそぐも
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かはえてけぶり小野をの
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
新墾にひばり小野をののあらきばたくさくだものの
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
さねさし一二 相摸さがむ小野をの
小野をのふえけぶりなか
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
しの時雨しぐれつる深草ふかぐさ小野をの
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
眺めよ、寂しき末黒すぐろ小野をの
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
風下かざした小野をののならび田に
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)