トップ
>
小本
>
こほん
ふりがな文庫
“
小本
(
こほん
)” の例文
莞爾
(
くわんじ
)
として
聞
(
き
)
きながら、よし/\
其
(
それ
)
もよし、
蒲鉾
(
かまぼこ
)
は
旅店
(
はたごや
)
の
口取
(
くちとり
)
でお
知己
(
ちかづき
)
、
烏賊
(
いか
)
の
鹽辛
(
しほから
)
は
節季
(
せつき
)
をかけて
漬物屋
(
つけものや
)
のびらで
知
(
し
)
る
通
(
とほり
)
、
外郎
(
うゐらう
)
は
小本
(
こほん
)
、
物語
(
ものがたり
)
で
懇意
(
こんい
)
なるべし。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
帛紗包
(
ふくさづつ
)
みのなかに入つてゐるのは他でもない、
小本
(
こほん
)
の『膝栗毛』の一冊で、この
剽軽
(
へうきん
)
な喜劇
俳優
(
やくしや
)
は、借金取に
出会
(
でくは
)
すか、救世軍を見るかして、気が真面目に
鬱
(
ふさ
)
ぎ出すと
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
その
癖
(
くせ
)
私は能く事情を
知
(
しっ
)
て居る。誠に
事細
(
ことこまか
)
に知て居るその
訳
(
わ
)
けは、
小本
(
こほん
)
なんぞ読むにも及ばず、近く朋友共が馬鹿話に浮かれて
饒舌
(
しゃべ
)
るのを、
黙
(
だまっ
)
て
聞
(
きい
)
て居れば容易に分る。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ふと眼を
開
(
あ
)
いて見ると主人はいつの
間
(
ま
)
にか書斎から寝室へ来て細君の隣に延べてある
布団
(
ふとん
)
の中にいつの間にか
潜
(
もぐ
)
り込んでいる。主人の癖として寝る時は必ず横文字の
小本
(
こほん
)
を書斎から
携
(
たずさ
)
えて来る。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
見附
(
みつけ
)
に受附のような出っぱった室の窓ガラスが見えて、中に肥った
頬
(
ほお
)
ペタの
赧
(
あか
)
い老婆が鼻眼鏡のような黒い
紐
(
ひも
)
の附いた玉の大きな眼鏡をかけて、横向になって表紙の赤茶けた欧文の
小本
(
こほん
)
を
覗
(
のぞ
)
いていた。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
よみさしの
小本
(
こほん
)
ふせたる
炬燵
(
こたつ
)
哉
(
かな
)
自選 荷風百句
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
経本
(
きょうほん
)
もって、
小本
(
こほん
)
をもって
まざあ・ぐうす
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
……
鬢
(
びん
)
のおくれ毛が
掛
(
かか
)
るのを、とや
角
(
かく
)
言っては罰の当った話ですが、どうも小唄や
小本
(
こほん
)
にあるように、これがヒヤリと参りません。べとべとと汗ばんで、
一条
(
ひとすじ
)
かかると
濛
(
もう
)
とします。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父