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天王寺
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てんのうじ
ふりがな文庫
“
天王寺
(
てんのうじ
)” の例文
東京
天王寺
(
てんのうじ
)
にて菊の花片手に墓参りせし
艶女
(
えんじょ
)
、一週間思い
詰
(
つめ
)
しが
是
(
これ
)
も
其
(
その
)
指つきを
吉祥菓
(
きっしょうか
)
持
(
もた
)
せ
玉
(
たも
)
う
鬼子母神
(
きしぼじん
)
に写してはと工夫せしなり。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
何ぞ気イ
紛
(
まぎ
)
れるようなことはと思いまして、——先生は御存知でしょうか、——あのう、
天王寺
(
てんのうじ
)
の方に女子技芸
学校
(
がっこ
)
いうのんありますねん。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
天王寺
(
てんのうじ
)
の
別当
(
べっとう
)
、
道命阿闍梨
(
どうみょうあざり
)
は、ひとりそっと床をぬけ出すと、
経机
(
きょうづくえ
)
の前へにじりよって、その上に乗っている
法華経
(
ほけきょう
)
八の
巻
(
まき
)
を
灯
(
あかり
)
の下に繰りひろげた。
道祖問答
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
みるみる
痩
(
や
)
せて行った。診立て違いということもあるからと、
天王寺
(
てんのうじ
)
の市民病院で診てもらうと、果して違っていた。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
谷中
(
やなか
)
の
感応寺
(
かんのうじ
)
(今の
天王寺
(
てんのうじ
)
)、湯島天神、目黒不動尊などで興行した、いわゆる天下の三富といった、格式のあるのは別として、市中に催された富興行のうちには
銭形平次捕物控:018 富籤政談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
どんなごどをしてがるんだか?
天王寺
(
てんのうじ
)
の
竜雄
(
たつお
)
さんなんざあ、中学校を出て、東京で三年も勉強してせえ、
他所
(
よそ
)
さ行ったんじゃ、とっても駄目だって帰って来たじゃ。
土竜
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
けれどもよく聞いて見ると、知っているのは
天王寺
(
てんのうじ
)
だの中の島だの
千日前
(
せんにちまえ
)
だのという名前ばかりで地理上の知識になると、まるで夢のように散漫
極
(
きわ
)
まるものであった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
大阪の
天王寺
(
てんのうじ
)
の五重塔が倒れたのであるが、あれは文化文政頃の
廃頽期
(
はいたいき
)
に造られたもので正当な建築法に拠らない、肝心な箇所に
誤魔化
(
ごまか
)
しのあるものであったと云われている。
颱風雑俎
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
それは何処ですと聞くと、
谷中
(
やなか
)
天王寺
(
てんのうじ
)
の手前の谷中谷中町三十七という所で、五重塔の方へ行こうとする通りに大きな石屋があるが、その横丁を曲って、石屋の
地尻
(
じじり
)
で、門構えの家。
幕末維新懐古談:72 総領の娘を亡くした頃のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
しかし後日談を云うと、あれから三ヶ月ほどして、帆村は大阪の
天王寺
(
てんのうじ
)
のガード下に、彼らしい姿を発見したという。しかし顔色はいたく
憔悴
(
しょうすい
)
し、声をかけても
暫
(
しばら
)
くは判らなかったという。
ゴールデン・バット事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
こうした事もあろうかと、拙尼も
天王寺
(
てんのうじ
)
の庵室にジッとしてはいられず、後から
尾
(
つ
)
けて来て見れば、
推諒
(
すいりょう
)
通りこの始末じゃ。もう三百両の金無駄にされても好い。お前が又出世せずとも宜しい。
備前天一坊
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
私が子供の時、父は彼岸の中日には必ず私を
天王寺
(
てんのうじ
)
へつれて行ってくれた。ある年、その帰途父はこの落日を
指
(
さ
)
して、それ見なはれ、大きかろうがな、じっと見てるとキリキリ舞おうがなといった。
めでたき風景
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
上野の大仏は首が砕け、
谷中
(
やなか
)
天王寺
(
てんのうじ
)
の塔は
九輪
(
くりん
)
が落ち、浅草寺の塔は九輪が
傾
(
かたぶ
)
いた。数十カ所から起った火は、三日の朝辰の刻に至って始て消された。
公
(
おおやけ
)
に届けられた変死者が四千三百人であった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
オオさようでいらっしゃいますか。私たち母子も、柳斎どのとは、国もと以来の長いお知りあい……。が、近年、都に住もうておりますゆえ、四
天王寺
(
てんのうじ
)
詣
(
もう
)
でのせつには、こうして久しぶり、お会いするのを
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けだしこのあたりは
難波津
(
なにわづ
)
の昔からある
丘陵
(
きゅうりょう
)
地帯で西向きの高台がここからずっと
天王寺
(
てんのうじ
)
の方へ続いている。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「こっちへ行くと谷中の
天王寺
(
てんのうじ
)
の方へ出てしまいます。帰り道とはまるで反対です」
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
天王寺
(
てんのうじ
)
の新世界のわきだす」
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
天王寺
(
てんのうじ
)
未来記
(
みらいき
)
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“天王寺”の解説
天王寺(てんのうじ)は、大阪府大阪市天王寺区南部と阿倍野区北部に広がる繁華街の名称。
(出典:Wikipedia)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
王
常用漢字
小1
部首:⽟
4画
寺
常用漢字
小2
部首:⼨
6画
“天王寺”で始まる語句
天王寺屋
天王寺村
天王寺行
天王寺鴉
天王寺大懺悔