大𢌞おほまは)” の例文
大𢌞おほまはりにはるけれど、呉服橋ごふくばししたちかところに、バラツクにんでひとだから、不斷ふだん落着家おちつきやさんだし、悠然いうぜんとして、やがてよう。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うはさらなかつた隧道トンネルこれだとすると、おとひゞいた笹子さゝご可恐おそろしい。一層いつそ中仙道なかせんだう中央線ちうあうせんで、名古屋なごや大𢌞おほまはりをしようかとおもつたくらゐ。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
が、とほされた部屋へやは、すぐ突當つきあたりがかべで、其處そこからりる裏階子うらばしごくちえない。で、湯殿ゆどのへは大𢌞おほまはりしないとかれぬ。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
元來ぐわんらい——歸途きとせんをたよつて東海道とうかいだう大𢌞おほまはりをしようとしたのは、……じつ途中とちう決心けつしん出來できたら、武生たけふりてゆるされないことながら、そこから虎杖いたどりさと
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)