トップ
>
嘗
>
かつて
ふりがな文庫
“
嘗
(
かつて
)” の例文
第二に
治修
(
はるなが
)
は
三右衛門
(
さんえもん
)
へ、ふだんから特に目をかけている。
嘗
(
かつて
)
乱心者
(
らんしんもの
)
を取り抑えた際に、三右衛門ほか
一人
(
ひとり
)
の
侍
(
さむらい
)
は
二人
(
ふたり
)
とも額に傷を受けた。
三右衛門の罪
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
(二百四五十帋の自筆なり)
嘗
(
かつて
)
梱外
(
こんぐわい
)
へ
出
(
いだ
)
さゞりしを、狂哥堂真顔翁
珎書
(
ちんしよ
)
なれば
懇望
(
こんまう
)
してかの家より借りたる時
余
(
よ
)
も
亡兄
(
ばうけい
)
とともに
読
(
よみ
)
しことありき。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「
順天時報
(
じゅんてんじほう
)
」の記事によれば、当日の黄塵は十数年来
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつて
)
見ないところであり、「五歩の外に
正陽門
(
せいようもん
)
を仰ぐも、すでに
門楼
(
もんろう
)
を見るべからず」
馬の脚
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
(二百四五十帋の自筆なり)
嘗
(
かつて
)
梱外
(
こんぐわい
)
へ
出
(
いだ
)
さゞりしを、狂哥堂真顔翁
珎書
(
ちんしよ
)
なれば
懇望
(
こんまう
)
してかの家より借りたる時
余
(
よ
)
も
亡兄
(
ばうけい
)
とともに
読
(
よみ
)
しことありき。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
彼の僕等に対するや、
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつて
)
「ます」と言ふ語尾を使はず、「そら、そこを厚く
中
(
あ
)
てるんだ」などと命令すること
屡
(
しばしば
)
なり。
病牀雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
蜀山先生
嘗
(
かつて
)
謂予
(
よにいつて
)
曰
(
いはく
)
、
凡
(
およそ
)
文墨
(
ぶんぼく
)
をもつて世に遊ぶ
者
(
もの
)
画は論せず、
死後
(
しご
)
にいたり一字一百銭に
当
(
あて
)
らるゝ身とならば
文雅
(
ぶんがの
)
幸福
足
(
たる
)
べしといはれき。此先生は今其幸福あり、一字一百銭に
当
(
あて
)
らるゝ事
嗟乎
(
あゝ
)
難
(
かたい
)
かな。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
動物愛護会も未だ
嘗
(
かつて
)
猛獣毒蛇を愛護するほど寛大ではないのはこの為であらう。が、それは人生に於ける、言はば Home Rule の問題である。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
蜀山先生
嘗
(
かつて
)
謂予
(
よにいつて
)
曰
(
いはく
)
、
凡
(
およそ
)
文墨
(
ぶんぼく
)
をもつて世に遊ぶ
者
(
もの
)
画は論せず、
死後
(
しご
)
にいたり一字一百銭に
当
(
あて
)
らるゝ身とならば
文雅
(
ぶんがの
)
幸福
足
(
たる
)
べしといはれき。此先生は今其幸福あり、一字一百銭に
当
(
あて
)
らるゝ事
嗟乎
(
あゝ
)
難
(
かたい
)
かな。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
挙人
徐巨源
(
じよきよげん
)
と言ふものあり。
嘗
(
かつて
)
之を非笑す。一日太虚の病を訪ふ。太虚自ら言ふ、「病んで
将
(
まさ
)
に
起
(
た
)
たざらんとす」と。巨源曰、「公の寿正に長し。必ず死せじ」と。
八宝飯
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
師門の授受の如きに至りては、
膠固
(
かうもと
)
より已に深し。既に自ら是として人非とし、
復
(
また
)
見ること
少
(
まれ
)
にして怪しむこと多ければ、之を非とせんと欲するも未だ
嘗
(
かつて
)
縄尺
(
じようしやく
)
に
乖
(
そむ
)
かず。
文芸鑑賞講座
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ゾラは
嘗
(
かつて
)
文体を学ぶに、ヴオルテエルの
簡
(
かん
)
を
宗
(
むね
)
とせずして、ルツソオの
華
(
くわ
)
を
宗
(
むね
)
とせしを歎き、彼自身の小説が早晩古くなるべきを予言したる事ある由、善く
己
(
おのれ
)
を知れりと云ふべし。
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
最初の
頁
(
ペエジ
)
にある所蔵印を見ると、
嘗
(
かつて
)
は
石川一口
(
いしかはいつこう
)
の蔵書だつたらしい。序文に
本の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
唯如何に懐疑主義者ならんと欲するも、詩の前には未だ
嘗
(
かつて
)
懐疑主義者たる能はざりしことを自白す。同時に又詩の前にも常に懐疑主義者たらんと努めしことを自白す。 (大正十五・五・四)
小説作法十則
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
又格別知らんとも思はず。たまに
短尺
(
たんじやく
)
など送つて句を書けと云ふ人あれど、短尺だけ
恬然
(
てんぜん
)
ととりつ離しにして
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつて
)
書いたことなし。この俳壇の門外漢たることだけは今後も永久に変らざらん
乎
(
か
)
。
わが俳諧修業
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
主
(
しゅう
)
」の意に従えば、「家」が
危
(
あやう
)
い。「家」を立てようとすれば、「主」の意に
悖
(
もと
)
る事になる。
嘗
(
かつて
)
は、林右衛門も、この苦境に陥っていた。が、彼には「家」のために「主」を捨てる勇気がある。
忠義
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
益軒は
嘗
(
かつて
)
乗合船の中に一人の書生と一しよになつた。書生は才力に誇つてゐたと見え、
滔々
(
たうたう
)
と古今の学芸を論じた。が、益軒は一言も加へず、静かに傾聴するばかりだつた。その内に船は岸に泊した。
侏儒の言葉
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
嘗
漢検準1級
部首:⼝
14画
“嘗”を含む語句
大嘗
新嘗
新嘗祭
未嘗
舌嘗
嘗試
一嘗
大嘗祭
臥薪嘗胆
大嘗会
新嘗忌
神嘗祭
総嘗
神嘗
相嘗
總嘗
践祚大嘗祭
飴嘗
新嘗会
新嘗屋
...