“一嘗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとなめ66.7%
ひとな33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこは釜石かまいしに近いなにがしと云う港町であったが、数日前に襲って来た海嘯つなみのために、この港町も一嘗ひとなめにせられているので、見るかぎり荒涼としている中に
海嘯のあと (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
神田から出た火事で此処ここらは一嘗ひとなめになって、みんな本所ほんじょへ逃げた時、お其は大溝おおどぶにおちて泣き叫んでいたのをあたしの父が助けあげて、かかえて逃げたので助かったといって
旧聞日本橋:02 町の構成 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
お妾がお酌するさかずき一嘗ひとなめしつつおもむろに膳の上を眺める。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)