「それが可怪しいんで、せっかく穴は拵えたが、あんまり小さくて、泥棒が入れなかったそうですよ。間抜けな話じゃありませんか」
銭形平次捕物控:041 三千両異変 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
なにしろこの騒動のおこる前に、鍋久で二度も金を取られたというのがどうも可怪しい。だが、ここにもう一つ考えようがある。
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
人外魔境:05 水棲人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
可怪しいわねえ。いろいろと計量して考えているのは、つまりは私の俗的賢明さであるのでしょうか。
獄中への手紙:08 一九四一年(昭和十六年) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
これは小間使を安心させて、自殺することを悟られない為の用心と見られるが、小間使が出て行ってから、毒薬と一緒に残ったもう一回分の催眠剤を取ったのは可怪しいではないか。
黄鳥の嘆き:——二川家殺人事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
ここらで種蒔き爺さんといえば、さしずめ乗鞍だが、待てよ、少し可怪しいぞ、あれはここでは前山の蔭で見えないはず……あ、別ものか? 一瞬私の頭にひらめいたのが果してあたった。
古川医師は、どうも可怪しい、不思議なこともあるものと首を傾けていると、こちらの師匠の容態が、また危機に迫ったというので、診断して見ると、これはどうも大変なことになっている。
幕末維新懐古談:28 東雲師逝去のこと (新字新仮名) / 高村光雲(著)
「八つ折に畳んで、長い間持って歩いたんだろう。折目がひどく痛んで、変な匂いまで付いているが、——可怪しいのは日付だよ」
銭形平次捕物控:072 買った遺書 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
全く可怪しいことですね。
獄中への手紙:05 一九三八年(昭和十三年) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
けれど二人は、この熱気のために気が可怪しくなったのではないのだ。
「太平洋漏水孔」漂流記 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
鶏の様子がだんだんに可怪しくなって、お六らをみると飛びかかりそうになるので、腹が立つやら気味が悪いやらで、かの八蔵に売ってしまったのです。
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
……が……しかし又考えてみますと、この道ばかりは別とはいえ、あの若旦那のなさる事にしてはチョット様子が可怪しいと気がつきましたので、又、何とのう胸騒ぎがし初めました。
人外魔境:08 遊魂境 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「なるほど、それは可怪しい、突っ込んで調べ上げたら、とんだ大物が掛って来るかも知れない。もう少し見張っているがいい」
銭形平次捕物控:002 振袖源太 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
その娘のお絹というのは、お城坊主の次男とどうも可怪しいという噂で……。してみると、親分の鑑定通り、万次郎と大津屋とはぐるだろうと思いますね。
半七捕物帳:50 正雪の絵馬 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)