古金こきん)” の例文
お筆は嬉し涙にくれて見送って居りましたがうちへ帰って包を明けて見ますと古金こきんで四五十両、お筆はびっくりして四辺あたりを見廻し
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「こりゃア驚いた。これはいかにも宝永乾字ほうえいかんじ。いたって性のいい小判だが、こんな古金こきんをどこから持って来るのだ」
開き見るに古金こきん許多そくばくあり兵助大いに喜び縁者えんじや又はしたしき者へも深くかくおきけるが如何して此事のもれたりけん隣家りんか山口やまぐち郎右衞門ろゑもんが或日原田兵助方へ來りやゝ時候の挨拶あいさつをはりて四方山よもやまはなしうつりし時六郎右衞門兵助にむかひて貴殿には先達せんだつて古金のいりかめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はらなかに五六十りやう金子かね這入はいつてる、加之おまけ古金こきんだ、うしてくれよう、知つてるのはおればかりだが、ウム、い事がある。
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
……定太郎と織元の娘を縁組みさせ、結納の三千両で息を吹きかえしたと見せ、たくし込んでおいた古金こきんでそろそろ思惑をはじめようというのが実情なんです。
伴「なにー、博賭ばくちに勝ったと、馬鹿ア云え、てめえの様なケチな一文賭博をする奴が古金こきん授受とりやりをするかえ、有体ありていに申上げろ」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
はし段々だん/″\はいいてくとはらあたりかたまりがあつたから木と竹のはしでヅンと突割つきわるとなかから色もかはらず山吹色やまぶきいろ古金こきんが出るから、あはてゝ両方りやうはうたもとれながら。
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
これとつてウームと力任ちからまかせにやぶるとザラ/\/\とたのが古金こきん彼此かれこれ五六十りやうもあらうかとおもはれるほど、金
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)