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出稽古
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でげいこ
ふりがな文庫
“
出稽古
(
でげいこ
)” の例文
彼の生活の方便は、
出稽古
(
でげいこ
)
をしたり、例によって恥ずかしいほどの報酬で、芸術の著書をしたり、またまれには雑誌の原稿を書いたりすることだった。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
第一、
五紋
(
いつつもん
)
の羽織で、お
袴
(
はかま
)
で、
革鞄
(
かばん
)
をぶら下げて
出稽古
(
でげいこ
)
に
歩行
(
ある
)
くなんぞ、いい図じゃあないよ。いつかもね。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「僕が来たのは……こういうわけさ。僕いま
出稽古
(
でげいこ
)
の口がまるでないんだ……で、なんとかして……もっとも、出稽古の口なんかちっともほしかないが……」
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
まさかの時にはいつ何時
撥
(
ばち
)
をもつことにならないとも限らないので、もとから清元が地だったので、六十に近い女の師匠に
出稽古
(
でげいこ
)
をしてもらい、土橋を稽古していた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
今夜は謡いの
出稽古
(
でげいこ
)
の日にあたるので、これから例の堀田原へ出向かなければならなかった。
籠釣瓶
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
糸巻きに
髷
(
まげ
)
結んだ老女が、井上流の名手、京都から
出稽古
(
でげいこ
)
に来て滞留している京舞の井上八千代——
観世
(
かんぜ
)
流片山家の老母春子、三味線を
弾
(
ひ
)
いているのは、かつて、
日清役
(
にっしんえき
)
のとき
大橋須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
時々
出稽古
(
でげいこ
)
の面倒を見てやった尋常四年生の長男の姉だったろうではございませんか。
疑惑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
學校
(
がくかう
)
かよひに
宜
(
よ
)
からぬ
友
(
とも
)
でも
出來
(
でき
)
てはならず、一
切
(
さい
)
我
(
わ
)
れに
任
(
ま
)
かせてまあ
見
(
み
)
て
居
(
い
)
てくれと
親切
(
しんせつ
)
に
仰
(
おつ
)
しやつてお
師匠
(
しヽよう
)
さまから
毎日
(
まいにち
)
のお
出稽古
(
でげいこ
)
、
月謝
(
げつしや
)
を
出
(
だ
)
して
附
(
つ
)
け
屆
(
とヾ
)
けして
御馳走
(
ごちそう
)
して
車
(
くるま
)
を
出
(
だ
)
して
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
通例その時刻に彼女は
出稽古
(
でげいこ
)
をしていた。ところがつい少し前に、彼女は
弟子
(
でし
)
から一言の手紙を受けて、今日は来ていただかなくてもよいと知らせられた。
ジャン・クリストフ:08 第六巻 アントアネット
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
出稽古
(
でげいこ
)
の口にも離れ、衣類までもなくしてしまった上にさ、娘が死んでしまったので、もう君を親類あつかいする必要もないと気がついて、急にどきっとしたわけだ。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
銀子自身があまり商売に
馴
(
な
)
れてもいないので、子供の見張りや、芸事を仕込んでもらうつもりで、
烏森
(
からすもり
)
を初め二三カ所渡りあるいたという、二つ年上の女を、田村町から
出稽古
(
でげいこ
)
に来る
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ある日
出稽古
(
でげいこ
)
からの帰り道に、クリストフはオットーが同じ年ごろの少年と連れだってるのを、次の街路に見かけた。彼らはいっしょに親しく談笑していた。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
その時は
出稽古
(
でげいこ
)
の口があったし、それにどうにかこうにか口すぎしていたので、彼は婆さんのところへ行かなかった。ところが一月半ばかり前に、その住所を思い出した。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
セザール・フランクの有名な友人らがピアノの
出稽古
(
でげいこ
)
を少しも彼にやめさせようとはしないで、最後の日まで生活のためにつづけさせたのと、ちょうど同じであった。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
彼は生活のために
厭々
(
いやいや
)
ながら
出稽古
(
でげいこ
)
をし、そのかたわら、筆を執った。その作品は大気のうちに花咲く望みがなくて、色
褪
(
あ
)
せてき、空想的な非現実的なものとなっていった。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
クリストフが
出稽古
(
でげいこ
)
からもどって来て見ると、寝台、
箪笥
(
たんす
)
、
蒲団
(
ふとん
)
、衣類、すべて彼女の所有であったものが、すべて彼女のあとに残ってたものが、家の前の街路に並べられていた。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
ナタン家と親しい家に彼女は
出稽古
(
でげいこ
)
をしていたが、そこで出会ってから同情を寄せられたのだった。そして彼女は人づきが悪かったにもかかわらず、ナタン家の夜会へも一、二度出席を
強
(
し
)
いられた。
ジャン・クリストフ:08 第六巻 アントアネット
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「
出稽古
(
でげいこ
)
をしています。」
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
“出稽古”の意味
《名詞》
芸事などの師匠が外へ出向いて教授すること。
相撲部屋の力士が他の部屋へ出向いて稽古すること。
(出典:Wiktionary)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
稽
常用漢字
中学
部首:⽲
15画
古
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
“出”で始まる語句
出
出来
出入
出鱈目
出來
出会
出立
出逢
出掛
出雲