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ひとよ
ふりがな文庫
“
人好
(
ひとよ
)” の例文
時としては、わたしのやることを面白がって見ているばかりでなく、鷓鴣がどっちへ行ったかを教えてくれるお
人好
(
ひとよ
)
しの百姓である。
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
「日曜日に東京の銀行へ……。」娘の辰子はぢつと母の顔を見詰めてゐたが、いかにも口惜しさうに「かアさん、お
人好
(
ひとよ
)
しねえ。」
来訪者
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
していないとは云えません。
彼奴
(
あいつ
)
あんなお
人好
(
ひとよ
)
しな顔をしていて、心ではどんな血みどろな美しい悪事を企らんでいまいものでもありません
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
あげくに、お
人好
(
ひとよ
)
しの中島健蔵などへ、ヤイ金をかせ、と脅迫に行くから、健蔵は中也を見ると逃げだす始末であった。
二十七歳
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
……兄はお
人好
(
ひとよ
)
しなもんで、一向気がつかないの。……だから、あたしからよくいってやりましたわ。……あれは、たいへんなお嬢さんなのよ、って。
キャラコさん:03 蘆と木笛
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
とお
人好
(
ひとよ
)
しのレベジャートニコフは、またしてもルージンに好感の増してくるのを覚えながら感嘆の叫びを上げた。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
平生
(
へいぜい
)
からお
人好
(
ひとよ
)
しで、
愚圖
(
ぐづ
)
で、
低能
(
ていのう
)
な
彼
(
かれ
)
は、もともとだらしのない
男
(
をとこ
)
だつたが、
今
(
いま
)
は
全
(
まつた
)
く
正體
(
しやうたい
)
を
失
(
うしな
)
つてゐた。
彼
(
かれ
)
は
何度
(
なんど
)
私
(
わたし
)
の
肩
(
かた
)
に
倒
(
たふ
)
れかゝつたか
知
(
し
)
れなかつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
子供らしい処女らしい恥らいを、その儘に受け入れていた自分が、あまりにお
人好
(
ひとよ
)
しのように思われ始めた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
人々は我を善人とし、我に棄て難き機根ありとして、競ひて自ら教育の任を負へり。恩人はその恩を以て我に臨みて我師たり。恩人ならぬ人はわが
人好
(
ひとよ
)
きに乘じて
僭
(
せん
)
して我師となれり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
この美少年は不良を
衒
(
てら
)
っているが根が都会っ子のお
人好
(
ひとよ
)
しだった。
桃のある風景
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
穿
(
うが
)
ったような見方をするようでいて、実は大変に甘いお
人好
(
ひとよ
)
しである点なども、その一つであろう。三造も時に
他人
(
ひと
)
から記憶が良いと言われることがあるが、これも伯父から享けたものかも知れない。
斗南先生
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「もったいねえくれいお
人好
(
ひとよ
)
しだなア」——と。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「へえ。相済みませぬ。御名物のお殿様でごぜえますから、
直
(
ちょく
)
に申しまするが、名前は
人好
(
ひとよ
)
し長次、まとまった金がころがりこむと、じきにうれしくなって人にバラ撒いちまいますんで、この通り年がら年中文なしのヤクザ野郎でごぜえます」
旗本退屈男:10 第十話 幽霊を買った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
エロア——つまり、お
人好
(
ひとよ
)
しというわけだ。よろしい。だからその仕返しをしてやる。
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
中根熊吉
(
なかねくまきち
)
の「
馬
(
うま
)
さん」は二
年兵
(
ねんへい
)
の二
等卒
(
とうそつ
)
で、
中隊
(
ちうたい
)
でもノロマとお
人好
(
ひとよ
)
しとで
有名
(
いうめい
)
だつた。
教練
(
けうれん
)
の
度毎
(
たびごと
)
にヘマをやつて
小隊長
(
せうたいちやう
)
や
分隊長
(
ぶんたいちやう
)
に
小言
(
こごと
)
を
云
(
い
)
はれ
續
(
つづ
)
けだつた。
戰友達
(
せんいうたち
)
にもすつかり
馬鹿
(
ばか
)
にされてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
減
(
へ
)
らず口は
好
(
い
)
いかげんにおし。それをまた、あたしが聴いてるからだ、お
人好
(
ひとよ
)
しみたいに。じゃ、なにかい、おじさんの志を無にしようっていうんだね。そんなにお前を甘やかしてくれるのに……。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
彼らは一生、いつまでたってもちっとばかりお
人好
(
ひとよ
)
しである。
博物誌
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
僕あ、やっぱりお
人好
(
ひとよ
)
しなんだ。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
好
常用漢字
小4
部首:⼥
6画
“人”で始まる語句
人
人間
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