五階ごかい)” の例文
翌朝あけのあさむねくもあふいで、いさましく天守てんしゆのぼると、四階目しかいめ上切のぼりきつた、五階ごかいくちで、フトくらなかに、金色こんじきひかりはなつ、爛々らん/\たるまなこ
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こゑこもつてそらひゞくか、天井てんじやううへ——五階ごかいのあたりで、多人数たにんずうのわや/\ものこゑきながら、積日せきじつ辛労しんらう安心あんしんした気抜きぬけの所為せゐで、そのまゝ前後不覚ぜんごふかくつた。……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
天守てんしゆ五階ごかいから城趾しろあと飛下とびおりてかへらう! 意気込いきごみで出懸でかけたんだ、実際じつさいだよ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ると、渡過わたりすぐる一方いつぱうきしは、したふか溪河たにがは——すなは摺上川すりかみがは——のがけのぞんで、づらりとならんだ温泉宿やど幾軒々々いくけん/\こと/″\みなうらばかりが……三階さんがいどころでない、五階ごかい七階しちかいに、座敷ざしきかさ
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)