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不細工
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ぶさいく
ふりがな文庫
“
不細工
(
ぶさいく
)” の例文
左手の前方には、墨黒々と
不細工
(
ぶさいく
)
な書院風の窓が描かれ、同じ色の
文机
(
ふづくえ
)
が、その
傍
(
そば
)
に角度を無視した描き方で、据えてあった。
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
シカシ僕ニハマタ、ソノナヨナヨトシテ締マリノナイ体ツキ、
不細工
(
ぶさいく
)
ニ
歪
(
ゆが
)
ンデイル脚ノ曲線ガ変ニナマメカシク感ジラレタヿモ事実デアル。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
手製のアスベストスの棒に針金を
捲
(
ま
)
きつけて、それを
不細工
(
ぶさいく
)
な歯車か何かにとりつけた妙な装置が出来上った。
寺田先生の追憶:――大学卒業前後の思い出――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
みんなの視線が、
鉄格子
(
てつごうし
)
のはまった、
謹慎室
(
きんしんしつ
)
の小さな窓のほうへ昇って行った。
不細工
(
ぶさいく
)
な、野蛮な、にんじんの顔がのぞいている。彼はしかめっ
面
(
つら
)
をしてみせた。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
瓦
(
かわら
)
のような
厚
(
あつ
)
い、
不細工
(
ぶさいく
)
な
焼
(
や
)
き
物
(
もの
)
の
間
(
あいだ
)
に、この
紙
(
かみ
)
のようにうすい、しかも
高貴
(
こうき
)
な
陶器
(
とうき
)
がいっしょになっているということは、なんという
心
(
こころ
)
ないことでありましょう?
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
「——な、見えますやろ。どえらい
不細工
(
ぶさいく
)
な倉庫か病院かというような灰色の建物が見えまっしゃろ」
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
普通人の生活で言えば、手織物と称する
不細工
(
ぶさいく
)
でしかも丈夫な織物は、都会ではほとんと影を
斂
(
おさ
)
めて、いわゆる紡績の糸で織ったつやのある木綿ばかりが、
田舎
(
いなか
)
へまでも行き渡っている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
大佐
(
たいさ
)
の
好遇
(
かうぐう
)
にて、
此處
(
こゝ
)
で、
吾等
(
われら
)
は
水兵等
(
すいへいら
)
が
運
(
はこ
)
んで
來
(
き
)
た
珈琲
(
カフヒー
)
に
咽
(
のど
)
を
霑
(
うる
)
ほうし、
漂流
(
へうりう
)
以來
(
いらい
)
大
(
おほい
)
に
渇望
(
かつぼう
)
して
居
(
を
)
つた
葉卷煙葉
(
はまきたばこ
)
も
充分
(
じゆうぶん
)
に
喫
(
す
)
ひ、また
料理方
(
れうりかた
)
の
水兵
(
すいへい
)
の
手製
(
てせい
)
の
由
(
よし
)
で、
極
(
きは
)
めて
形
(
かたち
)
は
不細工
(
ぶさいく
)
ではあるが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
足には靴下もはかず、そこにあった一足の
不細工
(
ぶさいく
)
な木靴をつっかけたままです。そうしてできあがった変装は、西洋の童話にある魔法使いのおばあさんそっくりでした。
妖怪博士
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“不細工”の解説
不細工(ぶさいく)とは、外見や人相が醜い様や劣る様を指す。元は細工(工芸品)の出来が悪いことをいった。転じて、物事一般に体裁が悪いこと、醜いこと、好ましくないことを指す。それに付け加え悪口にも含まれる。そしてその人物の内面を指して使うこともある。人物に対して呼称する場合は女性の場合は不美人(ふびじん)・醜女(ぶおんな・しこめ)やブス、男性の場合は醜男(ぶおとこ・しこお)と言う。
(出典:Wikipedia)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
細
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
工
常用漢字
小2
部首:⼯
3画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変