“のどもと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
喉元50.0%
咽喉元23.9%
咽元17.4%
咽喉2.2%
咽頭2.2%
喉許2.2%
喉頭2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
窮厄きゅうやくにおりながら、いわゆる喉元のどもと過ぎて、熱さを忘るるのならい、たてや血気の壮士は言うもさらなり、重井おもい葉石はいし新井あらい稲垣いながきの諸氏までも
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
突然いきなり山三郎の提げておりました所の關の兼元のの方へ両手を掛けて自らぐっと首筋をさし附けて、咽喉元のどもとをがっくり、あっと云って前へのめるから
句意は三伏さんぷくの暑き天気にかわきたる咽元のどもとうるおさんと冷たき水を飲めば、その水が食道を通過する際も胸中ひややかに感ずる所を詠みたるなり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
すかさず咽喉のどもと突貫つきとほさんとしけれども手先てさきくるひてほゝより口まで斬付きりつけたり源八もだえながら顏を見ればおたかなりしにぞ南無なむ三と蹴倒けたふして其所そこ飛出とびいだつれ七とともあと
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
拔放し喜内が寢たる上に打跨うちまたがものをも云ずつかとほれと咽喉のどもと刺貫さしとほせば喜内はアツと聲を立しが元來物に動ぜぬ人なれば心を鎭めて考ふるにのどに貫きし刀の刄右の方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
東 咽頭のどもと過ぐれば熱さ忘るゝ
東西伊呂波短歌評釈 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
それに気がつくと清逸はきゅうに咳を喉許のどもとに感じて、思わず鼻先で手をふりながら座を立ち上った。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
彼がじいっと耳を澄ますと、納屋なやむしろ空俵あきたわらを置き換えている気配がした。まもなく、お里が喉頭のどもとに溜った痰を切るために「ウン」と云って、それから、小便をしているのが聞えて来た。
窃む女 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)