“ならずもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無頼漢48.4%
破落戸19.4%
無頼者14.5%
不頼漢3.2%
破落戸漢3.2%
破落漢3.2%
乱暴漢1.6%
悪棍1.6%
無落戸漢1.6%
無頼物1.6%
(他:1)1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「このごろは諸国の浪人や無頼漢ならずものが入り込んで、商売人泣かせを働いて困るじゃ、見せしめのため、お代官へ行き申す」
今となっては、たとえ無頼漢ならずものであろうとも、自分に調戯からかってくれる男のないことが淋しいくらいでありました。
二人の破落戸ならずもの、一人の慾婆、そうした秘密を嗅ぎ分けることも、見わけることも出来ず、めいめいの煩悩ぼんのう、慾念に
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
それと見た博徒や破落戸ならずものの連中は同じように丸太を足場にして、見世物小屋へい上って追っかけました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
無頼者ならずものの一隊は、早くも駕籠を奪ってそのままに、神輿みこしを担ぐように大勢してかつぎ上げたようです。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼のような無頼者ならずもののおやじでも、その子が危難へ向って挺身ていしんしてゆくのを見ると、狂気のような声を出さずにはいられない。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
繁々しげしげお茶屋へは呼んでくれる、パッパッと御祝儀は切ってくれる。派手にお金を使うので贔屓筋としては大事な人、こうは思っていたものの、万事の様子が腑に落ちず、迂散者らしく思われたが、やっぱりニラミは狂わなかったよ。不頼漢ならずものの頭、賭博宿の主人、どうやらそんな塩梅あんばいらしい。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
はじめのうちは陣十郎も、猫を冠って神妙にしていたが、次第に本性を現わして、出ては飲み、飲んでは酔って帰り、酔って帰っては武芸の自慢をし、庄右衛門や主水の剣法を、児戯に等しいと嘲ったり、不頼漢ならずものらしい風儀の悪い男女をしげしげ邸へ出入させたり、そのうち娘の澄江に対して横恋慕の魔手を出しはじめた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
墓地の向う隣に、今は潰れたが、其頃博徒のがあって、破落戸漢ならずものが多く出入した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
中田屋の亭主の死は果して牡丹餅の中毒であるかどうか、それは解き難い疑問であるが、少くもそれから糸を引いて、千鳥の女房お兼と破落戸漢ならずものの虎七とが変死を遂げたのは事実であった。
廿九日の牡丹餅 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
権田の秀子に迫ったのは恐迫と云えば恐迫で有るけれど、破落漢ならずものが貴人の秘密を手に入れて強談するなどとは調子が違う、殆ど兄妹の様な親密な言葉附きで互いに何も彼も知り合った仲の様だ、実に不思議だ、若し此の二人の間柄の委細が分れば秀子の身の上の秘密
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
旅芸人に因縁いんねんをつけたがる雲助や破落戸ごろつきの類が、こわかおをしてやって来た時にムクがいて、じっとその面を見ながら傍へ寄って行くと、雲助や破落漢ならずもの啖呵たんかふるえてものにならなかったことも再三あるのを心得ていました。
実にしからん放蕩漢はうたうものだ、芸妓げいしや誘拐かどわかして妾にする如き乱暴漢ならずもの
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
木の実と鮨屋の上三分一即ち弥左衛門の出までとの権太は純粋なる悪棍ならずものなれど、なほ親子の情愛を解せるものとし、鮨屋の中三分一即ち二度目の出より弥左衛門に突込まるるまでの権太はすでに善心にかえりたれど
仔細しさいもなしに喧嘩けんかを売る。おのれ等のような無落戸漢ならずものが八百八町にはびこればこそ、公方くぼう様お膝元ひざもとが騒がしいのだ」と、彼は向き直って相手の顔をにらんだ。
番町皿屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「あんたは専念せんねん丹下にかかるがよい。お艶さんの話によると、たえず四、五人から十人の無頼物ならずものが屋敷に寝泊りしておるそうだが、じゃまが入れば何人でもわしが引き受けるから」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「お互さまじゃねえや、おいらはもとからの破戸漢ならずものだ、おめえは学生から、おっこちて来たのだ、物が違わあ、いっしょにせられてたまるものかい」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)