“とりやり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取遣36.4%
献酬27.3%
交換9.1%
往復9.1%
授受9.1%
獻酬9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丁度其頃わたしはヘツケル先生と手紙の取遣とりやりをしてゐました。ヘツケル先生は御存じでせう。
(新字旧仮名) / グスターフ・ウィード(著)
さて神使へ烟盆たばこぼん茶吸物膳部をいだし、数献すこんをすゝむ。あらためてむこに盃をあたふ、(三方かはらけ)肴をはさむ、献酬とりやりこんをかぎる、盃ごとに祝義の小うたひをうたふ。ことをはりて神使じんしる。
しかし二人の間に何というきまった題目も起らないので、それを種に意見や感情の交換とりやりも始まる機会おりはなく、ただだらしのない雲のようにそれからそれへと流れて行くだけに過ぎなかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
人の紹介で逢つて見たことも有るし、今歳ことしになつて二三度手紙の往復とりやりもしたので、幾分いくらか互ひの心情こゝろもちは通じた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
伴「なにー、博賭ばくちに勝ったと、馬鹿ア云え、てめえの様なケチな一文賭博をする奴が古金こきん授受とりやりをするかえ、有体ありていに申上げろ」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たちまち一ぱいして獻酬とりやりはじまつた。がれるものは茶碗ちやわんげて相手あひてもつてる徳利とくりくちけてさけこぼれるのをふせいだ。さけはじまつてからみなめう鹿爪しかつめらしくずまひをあらためた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)