“やりとり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遣取42.3%
会話19.2%
献酬11.5%
交換7.7%
往復7.7%
贈答3.8%
与奪3.8%
応酬3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何人なんぴとに断って、おれの妻と手紙の遣取やりとりをする。一応主人たるべきものに挨拶をしろ! 遣兼ねやしない……地方いなかうるさいからな。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「これこれ」忠相が、ちょっと声を高めると、次の間との襖を背に、ぼんやり控えて殿と木甚との会話やりとりを聞いていた用人の伊吹大作いぶきだいさくが、かしこまって、耳を立てた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
されど熊は次第しだいなれ可愛かあいくなりしと語るうち、主人は微酔ほろゑひにて老夫らうふにむかひ、其熊は熊ではなかりしかと三人大ひに笑ひ、又酒をのませ盃の献酬やりとりにしばらく話消はなしきえけるゆゑしひ下回そのつぎをたづねければ
二人の間に挨拶あいさつ交換やりとりがもう必要でないと認めたごとく、電力は急いで光る窓を南のかたへ運び去った。男はこの時口にくわえた葉巻を土の上に投げた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お互ひにかうしてお手紙の往復やりとりをするやうになつたことがさ。
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
手紙の贈答やりとりを致すと云う事を聴いて居ましたがそれへは多分参りますまいと思います
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
不図ふと気附いたは高奈部たかなべの家のめいは放蕩無頼の女で、十六位から浮気心が有って、只今は女郎に成って居ると云う事だが、折々先方から手紙が来て、わしに知らさんように手紙の贈答やりとりをして居ったが
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
前に廻って、名告なのり掛けて、生命の与奪やりとりをすると云うに、かたきの得ものを用意しない奴があるものか、はははは、馬鹿だな。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お上品な言葉の応酬やりとりをしたり、お婆さんが孫にキャラメルをやるようなことをしているべき場合ではない。