“じし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
68.2%
12.1%
獅子6.1%
自恣4.5%
弐師1.5%
侍士1.5%
児子1.5%
地子1.5%
次子1.5%
自死1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、そこへ来たのは噂をしていた者ではなく、丹前を着た別なお客、ふとじしでいい年をして、トロンとした目で手拭てぬぐいを探している。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
癪に障る、野暮だ、と云う道学者に、ぐッと首根ッ子をおさえられて、(早瀬氏はこれがために、ちと手負じしでごわりましてな。)
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
初春のことで、かねて此邸このうちだと思う、武家の後家ごけの住居をつきとめると、流していた一文獅子じしを引っぱってきて、賑わしく窓下で、あるっかぎりの芸当をさせ、自分は離れた向う角にいた。
時には、叡慮にもそむき、また時には、お気にくわぬ自恣じしもあえて振舞う尊氏にはござりますが、正直申せば、僭上ながら自分は当今のみかどを、比類なき英君なりとあがめておる。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
全軍の信頼をつなぐに足る将帥しょうすいとしては、わずかに先年大宛だいえんを遠征して武名をげた弐師じし将軍李広利りこうりがあるにすぎない。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
愛寵あいちょう比なき夫人の兄たる弐師じし将軍にしてからが兵力不足のためいったん、大宛だいえんから引揚げようとして帝の逆鱗げきりんにふれ、玉門関ぎょくもんかんをとじられてしまった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
あきらかなる時、花のおぼろなるゆうべ、天女が、この縁側えんがわに、ちょっと端居はしいの腰を掛けていたまうと、経蔵から、侍士じし童子どうじ払子ほっす錫杖しゃくじょうを左右に、赤い獅子にして、文珠師利もんじゅしりが、悠然と、草をのりながら
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そうして是がただ安産の守り、または児子じしの平安なる生育のみに、特効あるかのごとくには信じていなかったろうからである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
年に一斗の地子じしはかる也 来
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
橚は燕王の同母弟なるをもって、帝もかねて之を疑いはばかり、橚もまた異謀あり、橚の長史ちょうし王翰おうかんというもの、数々いさめたれどれず、橚の次子じし汝南じょなん有㷲ゆうどうの変を告ぐるに及び、このことあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
或は自死じしして義を全くす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)