“しつそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
失踪70.0%
疾走30.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして壽阿彌の墓は傳通院に移された墓石中には無かつた。師岡氏未亡人は忌日に參詣して、壽阿彌の墓の失踪しつそうを悲み、寺僧に其所在を問うてまなかつた。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
だ燃え立つ復讐ふくしうの誠意、幼き胸にかき抱きて、雄々しくも失踪しつそうせる小さき影を、月よ、汝は如何いかに哀れと観じたりけん、がるゝ如き救世の野心に五尺の体躯からだいたづら煩悶はんもんして、鈍き手腕
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
うしろはやしやゝ俛首うなだれたたけ外側そとがはがぐるりとかれて變色へんしよくしてたのがかれえいじた。それとともかれとなりもりなか群集ぐんしふ囂々がう/\さわぐのをみゝにして自分じぶんいまなんため疾走しつそうしてたかをこゝろづいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれ疾走しつそうしたあと異常いじやう疲勞ひらうかんじた。かれ自分じぶん燒趾やけあとてようとするのに鳶口とびぐち萬能まんのうみなそのなかつゝまれてしまつてた。かれ空手からてであつた。唐鍬たうぐはつてかれふたゝあつそばつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)