“きんか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キンカ
語句割合
金貨58.5%
槿花12.2%
金華7.3%
近火4.9%
金瓜4.9%
禁菓2.4%
禁訶2.4%
金枷2.4%
金花2.4%
錦窠2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぶっきらぼうで、ぶあいそうな客だとはおもうが、なにしろ先払さきばらいで宿料やどりょうに二枚の金貨きんかをわたしている。わるい気もちはしなかった。
槿花きんかちょうの夢”といえば、わずか六字でもことはすむが、如実に再現しようとか分かろうとしてゆくと、きのうの経験さえも容易でない。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其のしかりとう者は、独り予が師太史公たいしこうと、金華きんか胡公翰ここうかんとのみと、れ正統変統の論、もとより史のためにして発すと雖も、君たるに貴ぶ所の者はあに其の天下を有するを謂わんやとす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
おしい事をした。その巾着は、私が東京へ行っていた時分に、故郷こきょうの家が近火きんかに焼けた時、その百人一首も一所に焼けたよ。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、驚いて見あげると、日月の旗、龍鳳りゅうほうはん黄羅こうらの傘を揺々ようようと張らせ、左右には、金瓜きんか銀斧ぎんふの近衛兵をしたがえた自称帝王の袁術えんじゅつが、黄金のよろいに身をかためて、傲然ごうぜんと見おろしていた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんじ我言に背いて禁菓きんかいたれば、土は爾の為にのろわる。土は爾の為に荊棘いばらあざみしょうずべし。爾は額に汗して苦しみて爾のパンをくらわん」
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
土方が真昼中甲州街道をまだ禁菓きんかわぬアダム同様無褌むふんどし真裸まっぱだかで横行濶歩、夜はの様な家へでも入込むので、未だ曾て戸じまりをしたことがない片眼かためばあさんのあばら家まで
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
すでにして幕府の吏と陣を設くるの処を議し、論しきりに合わず。けだし幕府の二藩の兵を用うるは、夷輩が非を為すを禁訶きんかするに非ず、実に夷輩のために非常を警衛するのみ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
帯しむるに金枷きんかを以てす、商賈しょうこその国を経過するありて、まず祀らざれば人の衣裳を噛む、沙門の呪願を得れば他なきを獲、晋の釈道安
銀柳ぎんりゅう金花きんか、楼をめぐ翠靄すいあいその
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
われらの大先輩に本草学、植物学に精進せられた博物学者の錦窠きんか翁伊藤圭介先生があった。珍しくも九十九歳の長寿を保たれしはまず例のすくない芽出度めでたい事である。