金瓜きんか)” の例文
錦のひたたれを着した武士、手に紅羅の傘蓋さんがいをささげて、左右には、金瓜きんか銀鉞ぎんえつ戈矛かぼうをさしあげ、天子の鑾駕らんがの偉容を整えさせている。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、驚いて見あげると、日月の旗、龍鳳りゅうほうはん黄羅こうらの傘を揺々ようようと張らせ、左右には、金瓜きんか銀斧ぎんふの近衛兵をしたがえた自称帝王の袁術えんじゅつが、黄金のよろいに身をかためて、傲然ごうぜんと見おろしていた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)