“黄羅”の読み方と例文
読み方割合
こうら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一戦一進、蜀陣はかばねの山を越え、血の流れを渡って進んだ。帝座のあたりを守る白旄はくぼう黄鉞こうえつ、また黄羅こうら傘蓋さんがいまで、ことごとく凍って、水晶の珠簾しゅれんが揺ぎ進むようだった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今朝がた、霜ふかきうちに、敵の老兵ども一万も、いつのまにか殿軍しんがりの地を退いて消え失せ、間もなくまた、谷間の底地から、約七、八千の蜀勢があらわれ、黄羅こうら傘蓋さんがい
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「大都督、あれを見ないか、野にひるがえる黄羅こうら傘蓋さんがいこそ、まさしく蜀帝の陣坐するところだ。目前、それを見ながら、内にかがんでいるほどなら、もういくさなどはせぬがいい」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)