“きづな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
41.7%
覊絆25.0%
12.5%
4.2%
羈絆4.2%
羈靮4.2%
覇絆4.2%
4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思へば三界の火宅くわたくのがれて、聞くも嬉しきまことの道に入りし御身の、欣求淨土ごんぐじやうどの一念に浮世のきづなき得ざりしこそ恨みなれ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
浅ましとは知る身にも、さて断ち難き、恩愛恋慕の覊絆きづなにぞ、かくても世には繋がるなると、朝な夕なの御歎きを、知らぬ世間の口々に。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
汝はこの後唯一者ひとりにて我等の上なる魂を歎かしむるかの年へし妖女を見しや、人いかにしてこれがきづなを斷つかを見しや 五八—六〇
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かれらのかく速に己が絆きづな從ふは、及ぶ限りかの點に己を似せんとすればなり、而してその視る位置の高きに準じてかく爲すをう 一〇〇—一〇二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
迷の羈絆きづな目に見えねば、勇士の刃も切らんにすべなく、あはれや、鬼もひしがんず六波羅一のがうもの何時いつにか戀のやつことなりすましぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
我はこれを聞きつゝも、むかしの羈靮きづなの再び我身にまつはるゝを覺えて、只だ恩人に見放されたる不幸なる身の上をかこちぬ。公子は我を慰めがほに、又詞を繼いで云ふやう。
さればこそ、われら、夢の覇絆きづなを破りて、もろ/\の偶像を足蹴あしげにし、十字架クルスをもちて、十字架クルスを抱かむかな。
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
このはなし何事なにごと分明ぶんめいになつた。それにけても濱島武文はまじまたけぶみむかしながら壯快おもしろ氣象きしやうだ、たゞ一人ひとり帝國ていこく軍人ぐんじん養成ようせいせんがめに恩愛おんあいきづな斷切たちきつて、本國ほんごくおくつてやるとは隨分ずゐぶんおもつたことだ。