“かごかき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
駕籠舁54.5%
轎夫9.1%
籠舁6.8%
駕舁6.8%
舁夫4.5%
駕籠夫4.5%
轎丁2.3%
竹輿舁2.3%
輿丁2.3%
駕丁2.3%
駕籠舁夫2.3%
駕舁夫2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きらひ鎌倉の尼寺あまでらへ夜通のつもりにて行れるなり出入の駕籠舁かごかき善六といふがたつての頼み今夜はこゝに泊られしなりと聞かぬ事まで喋々べら/\と話すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
女は身づくろいもそこそこ礼をくり返してかごのうちへ入る。轎夫かごかきも九死に一生をえた思い。肩を入れるやいな、飛ぶが如く山をくだって行く——。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
言わないことか、六尺と陸尺との混線だ、すなわちこれは、このごろ江戸の市中に溢れていた諸国諸大名の陸尺、即ち籠舁かごかきの人足の転向だ。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と泣きながら漸々よう/\に小三郎に聞き/\扇町へ参りますると、表は一寸ちょっと生垣になって居る狭いうちだが、小綺麗な家作で、舁夫かごかきの安吉が働きにまいって居り、留守居や何かして居りまする。
乗合自動車を乗り棄てると、O先生と私とは駕籠かごに乗り、T君とM君とは徒歩でのぼった。そうして、途中で驟雨が沛然はいぜんとして降って来たとき駕籠夫かごかきは慌てて駕籠に合羽かっぱをかけたりした。
仏法僧鳥 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
家の玄関には昧爽より轎丁かごかきが来て待つてゐて、主人の神を拝して久しく出でざるをもどかしがり、塾生を呼んで「もし/\、内の神主さんの高間が原はまだ済みませんかい」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
榛軒は初め轎丁かごかき四人と草履取二人とを抱へてゐた。しかし阿部邸内の仲間等がしば/″\喧嘩して、累を主人に及ぼすことが多かつたので、榛軒は抱の数を減じてこれを避けようとした。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
三人仕立したて切棒きりぼう竹輿かご路次口ろじぐちすゑさせ自己おのれは夫に乘り方々とこゑかけさせながら本町へこそ到りけれ竹輿舁かごかきかねて心得ゐれば同町三丁目の藥種やくしゆ店小西屋長左衞門の前におろし戸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その次の日の宵の口、室町屋の店先には、竜神街道や蟻腰越ありこしごえをする馬子まご駕丁かごかきと、それに村の人などが、二三人集まって声高く話をしています。
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
駕籠舁夫かごかきが二人、車夫くるまやが二人、ドヤ/\として井戸端で水を飮んだりするので、周圍が俄に混雜をして、お駒はただ茫然としてゐた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
云やあがる、手前てめえっち馬子や駕舁夫かごかきと違って、お武家には格別心得のあるものだ。奥様を大事になさるにも何か深い訳があるに相違ねえ、つまらねえ蔭口なんぞ云やがると承知しねえぞ
おもかげ抄 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)