“おちつい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
落付30.8%
沈着23.1%
安堵7.7%
安静7.7%
沈静7.7%
痒序7.7%
落着7.7%
落附7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……つまり一口に申しますとこの少年は、どちらかといえば年齢の割合に落付おちついた、物静かな性格と見るべきで御座いましょう。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この人若いに似合にあわ沈着おちついたちゆえ気をしずめて、見詰めおりしが眼元めもと口元くちもと勿論もちろん、頭のくしから衣類までが同様ひとつゆえ、始めて怪物かいぶつなりと思い、叫喚あっと云って立上たちあが胖響ものおと
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
うむ、この方は何も別条は無い。やれこれで少しは安堵おちついた。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこへ往って見ると何の事はない樹が水に落ちたのと判ったんでこんな事に愕くなかれと叱って諸獣一同安静おちついた、爾時そのときを説いて曰く、もろもろの人いたずらに他言を信ずるなかれ
せめて疵口くち悉皆すつかり密着くつつくまで沈静おちついて居て下され、と只管とゞめ宥め慰め、脱ぎしをとつてまたすれば、余計な世話を焼かずとよし、腹掛着せい、これは要らぬ、と利く右の手にて撥ね退くる。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
閑話休題それはさておき、虎はまず猛獣中のもっとも大きな物で毛皮美麗貌形雄偉行動また何となく痒序おちついたところから東洋諸邦殊に支那で獣中の王として尊ばれた。
飮ながら何だびく/\するな何故なぜ其樣そんなふるへるぞコレ酒がこぼれるぞ落着おちついつぐがよい汝も酒がすきだ一ぱいあひをせよサア/\其茶碗ちやわんがいゝ夫で二三ばいのむべしと酒をついでやり後で飯もくふがよい今に拙者が手前を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
致せば武士堅氣かたぎ無實の惡名あくみやうつけられてはと怒つてどんな間違にならうも知ねば明日あしたにても氣の落附おちついた其時に吾儕が徐々なんとかに云ますから何卒和君あなたからはお話なくハイ夫は承知しましたが餘りにく爲方しかたゆゑ明日に成たら親父に話して急度掛合にとあくまでこもる親切を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)