“うわばみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
36.5%
蟒蛇30.2%
巨蟒7.9%
蠎蛇4.8%
大蛇4.8%
巨蛇3.2%
巴蛇3.2%
3.2%
宇波婆美1.6%
蚦蛇1.6%
蚺蛇1.6%
1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのとき奥のくぐをあけて、副園長の西郷が、やや小柄の、うわばみに一呑みにやられてしまいそうな、青白い若紳士を引張ってきた。
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
三十何呎なんフィイト蟒蛇うわばみを退治した話や、広東カントン盗侠とうきょうランクワイセン(漢字ではどんな字に当るのだか、ルウズ氏自身も知らなかった。)
長江游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
春見は煎餅せんべいのような薄っぺらな損料蒲団そんりょうぶとんを掛けてうちに、又作はぐう/\と巨蟒うわばみのような高鼾たかいびきで前後も知らず、寝ついた様子に、春見は四辺あたりを見廻すと、先程又作がはりつるした
西湖に来た蠎蛇うわばみです、青魚せいぎょといっしょになっておりましたところで、許宣を見て心が動いたので、こんなことになりました、それでも、かつて物の命をそこのうたことがございませんから
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
大蛇うわばみでも居てねらうか、と若い者ちと恐気おじけがついたげな、四辺あたりまがいそうな松の樹もなし、天窓あたまの上から、四斗樽しとだるほどな大蛇だいじゃの頭がのぞくというでもござるまい。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
殊に天井の下に横たわって居る梁などは恰で大きな巨蛇うわばみせなの鱗を動かして居るかと疑われる許りだ、余は自分が眩暈でもする為に此の様に見えるのかと思い、暫し卓子へ手を附いて居ると
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
湖の竜が秀郷の助力を乞うた譚をただただ唐の将武が象に頼まれて巴蛇うわばみを殺し象牙を多く礼に貰うて大いに富んだてふ話を作り替えたものと断じたは手脱てぬかりだ
やがてまた例の木の丸太を渡るのじゃが、さっきもいった通り草のなかに横倒れになっている木地がこうちょうどうろこのようで、たとえにもよくいうが松の木はうわばみに似ているで。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なほ大なるを宇波婆美うわばみといひ、極めて大なるをじゃといふなり、遠呂智とは俗に蛇といふばかりなるをぞいひけむ云々
然らばこの名の基く所は何であるかといえば、疑いもなくそれはオガミから導かれたもので、オガミ竜とは即ち蚦蛇うわばみを指し、仏経でいう竜王のことである。更に語を換えて言えば八岐ヤマタオロチである。
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
蚺蛇うわばみの類にして四足あるものなり、春冬山に居し、夏秋水に居す、能く人を傷つく、土人殺してこれを食う、胆を取りて疾を治し甚だこれを貴重す〉という(『本草綱目』)。
そして寝台の中にもぐりこむが早いか、うわばみのような寝息をたてだした。よほど飲んだものらしい。
暗号数字 (新字新仮名) / 海野十三(著)