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用意
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ようい
ふりがな文庫
“
用意
(
ようい
)” の例文
述
(
のべ
)
用意
(
ようい
)
の
雨具
(
あまぐ
)
甲掛
(
かふかけ
)
脚絆
(
きやはん
)
旅拵
(
たびごしら
)
へもそこ/\に
暇乞
(
いとまごひ
)
して
門
(
かど
)
へ立出
菅笠
(
すげがさ
)
さへも
阿彌陀
(
あみだ
)
に
冠
(
かぶ
)
るは
後
(
あと
)
より
追
(
おは
)
るゝ
無常
(
むじやう
)
の
吹降
(
ふきぶり
)
桐油
(
とうゆ
)
の
裾
(
すそ
)
へ提灯の
灯
(
ひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「だが、わたしたちは、冬になってもいいように、
用意
(
ようい
)
をしておかなくちゃならないよ。さもないと、ひもじいめにあうからね。」
ネコとネズミのいっしょのくらし
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
三
人
(
にん
)
は、つねに、こうしたときの
用意
(
ようい
)
にしまっておいたかつお
節
(
ぶし
)
や、こんぶなどをとり
出
(
だ
)
して、わずかに
飢
(
う
)
えをしのいだのでした。
南方物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
(あたゝかなるやうに土中にうづめ又はわらにつゝみ桶に入れてこほらざらしむ)其外雪の
用意
(
ようい
)
に
種々
(
しゆ/″\
)
の
造作
(
ざうさ
)
をなす事
筆
(
ふで
)
に
尽
(
つく
)
しがたし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
九、
大地震
(
だいぢしん
)
の
場合
(
ばあひ
)
には
水道
(
すいどう
)
は
斷水
(
だんすい
)
するものと
覺悟
(
かくご
)
し、
機敏
(
きびん
)
に
貯水
(
ちよすい
)
の
用意
(
ようい
)
をなすこと。
又
(
また
)
水
(
みづ
)
を
用
(
もち
)
ひざる
消防法
(
しようぼうほう
)
をも
應用
(
おうよう
)
すべきこと。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
清
(
きよ
)
を
呼
(
よ
)
んで、
膳
(
ぜん
)
を
出
(
だ
)
せと
命
(
めい
)
ずると、
清
(
きよ
)
は
困
(
こま
)
つた
顏付
(
かほつき
)
をして、まだ
何
(
なん
)
の
用意
(
ようい
)
も
出來
(
でき
)
てゐないと
答
(
こた
)
へた。
成程
(
なるほど
)
晩食
(
ばんめし
)
には
少
(
すこ
)
し
間
(
ま
)
があつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
もしこの
評眼
(
ひようがん
)
をもちて財主の妹を財主と共に虐殺したる一節を
讀
(
よ
)
まば、
作者
(
さくしや
)
の
用意
(
ようい
)
の如何に
非凡
(
ひぼん
)
なるかを
見
(
み
)
るに
惑
(
まど
)
はぬなるべし。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
処
(
ところ
)
で、
随筆
(
ずゐひつ
)
に
書
(
か
)
いた
方
(
はう
)
は、
初手
(
しよて
)
から
筆者
(
ひつしや
)
の
用意
(
ようい
)
が
深
(
ふか
)
い。これは
前
(
まへ
)
にも
一寸
(
ちよつと
)
言
(
い
)
つた。——
奥州
(
おうしう
)
会津
(
あひづ
)
に
諏訪越中
(
すはゑつちう
)
と
云
(
い
)
ふ
大力
(
だいりき
)
の
人
(
ひと
)
あり。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
勘定
(
かんじょう
)
をいただくにしろ、朝の
食事
(
しょくじ
)
を
用意
(
ようい
)
しますにしろ、そのまえにぜひともはっきりうかがっておきたいことがございます。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
というと、
木隠龍太郎
(
こがくれりゅうたろう
)
は、手ばやく、
用意
(
ようい
)
の
松明
(
たいまつ
)
を
焚火
(
たきび
)
に
突
(
つ
)
っこんで
燃
(
も
)
えうつし、それをふりかざしてまっさきに走りだした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
日本
(
にほん
)
の
金解禁
(
きんかいきん
)
は
如何
(
いか
)
なる
用意
(
ようい
)
を
以
(
もつ
)
てするかは
可
(
か
)
なり
注目
(
ちうもく
)
されて
居
(
ゐ
)
る
爲
(
ため
)
に、
金解禁
(
きんかいきん
)
は
國
(
くに
)
の
内外
(
ないぐわい
)
に
於
(
おい
)
て
大問題
(
だいもんだい
)
であつたのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
今
(
いま
)
から
穀
(
こく
)
の
用意
(
ようい
)
もしなくては
成
(
な
)
らぬと
思
(
おも
)
ふと
自分
(
じぶん
)
の
身上
(
しんしやう
)
から一
俵
(
ぺう
)
の
米
(
こめ
)
を
減
(
げん
)
じては
到底
(
たうてい
)
立
(
た
)
ち
行
(
ゆ
)
けぬことを
深
(
ふか
)
く
思案
(
しあん
)
して
彼
(
かれ
)
は
眠
(
ねむ
)
らないこともあつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
非常信号機
(
ひじょうしんごうき
)
? ——そういうものがあればいいのだが、なにしろ、むかしの
開通
(
かいつう
)
してまもなくの
鉄道
(
てつどう
)
なのだから、そういう
用意
(
ようい
)
がまるでないのだ。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
お政はきゅうにやとい女を
呼
(
よ
)
んで
灯明
(
とうみょう
)
を
命
(
めい
)
じ、自分は
茶
(
ちゃ
)
の
用意
(
ようい
)
にかかった。しとしとと雨は
降
(
ふ
)
る、
雨落
(
あまお
)
ちの音が、ぽちゃりぽちゃりと
落
(
お
)
ちはじめた。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
あんな
浅
(
あさ
)
い処までしか馬を入れさせずそれに舟を二
隻
(
せき
)
も
用意
(
ようい
)
したのを見てどこか大へん力強い感じもしました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
さっそく、
羽
(
はね
)
ペンと
墨汁
(
ぼくじゅう
)
と
紙
(
かみ
)
を
用意
(
ようい
)
して、二百ページあまりの
築城書
(
ちくじょうしょ
)
を、かたっぱしからうつしはじめました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
この
東京行
(
とうきやうゆき
)
は、
父
(
とう
)
さんが
生
(
うま
)
れて
初
(
はじ
)
めての
旅
(
たび
)
でした。
父
(
とう
)
さんが
荷物
(
にもつ
)
の
用意
(
ようい
)
といへば、
小
(
ちひ
)
さな
翫具
(
おもちや
)
の
鞄
(
かばん
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
敵
(
てき
)
が
攻
(
せ
)
めて
来
(
き
)
たというのに、よけいなことをする
手間
(
てま
)
で、なぜ
早
(
はや
)
く
敵
(
てき
)
を
防
(
ふせ
)
ぐ
用意
(
ようい
)
をしないのです。
蔵人
(
くらんど
)
でもなんでもかまいません。わたしはあくまで
鎮西八郎
(
ちんぜいはちろう
)
です。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
たといこの事が行われざるも造船所
計画
(
けいかく
)
の
進行
(
しんこう
)
に
故障
(
こしょう
)
を及ぼさしむべからずとの
用意
(
ようい
)
に外ならず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
るゝ
幾分時
(
いくぶんじ
)
思
(
おも
)
ひ
定
(
さだ
)
めてツト
立
(
たち
)
よりつ
用意
(
ようい
)
の
短刀
(
たんたう
)
とり
直
(
なほ
)
せば
後
(
うしろ
)
の
藪
(
やぶ
)
に
何
(
なに
)
やら
物音
(
ものおと
)
人
(
ひと
)
もや
來
(
き
)
つると
耳
(
みゝ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三ヶ
月
(
げつ
)
ばかり
過
(
す
)
ぎると、
彼女
(
かのぢよ
)
は
國許
(
くにもと
)
に
歸
(
かへ
)
つて
開業
(
かいげふ
)
するといふので、
新
(
あたら
)
しい
若
(
わか
)
い
夫
(
をつと
)
と
共
(
とも
)
に、この
土地
(
とち
)
を
去
(
さ
)
るべくさま/″\な
用意
(
ようい
)
に
取
(
と
)
りかゝつた。
彼女
(
かのぢよ
)
は
持
(
も
)
つてゐるものを
皆
(
みな
)
捧
(
さゝ
)
げた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
縁
(
えん
)
から
上手
(
かみて
)
へ一
段
(
だん
)
降
(
お
)
りて
戸袋
(
とぶくろ
)
の
蔭
(
かげ
)
には
既
(
すで
)
に
盥
(
たらい
)
が
用意
(
ようい
)
されて、
釜
(
かま
)
で
沸
(
わか
)
した
行水
(
ぎょうずい
)
の
湯
(
ゆ
)
が、かるい
渦
(
うず
)
を
巻
(
ま
)
いているのであろうが、
上半身
(
じょうはんしん
)
を
現
(
あら
)
わにしたまま、じっと
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
に
聴
(
き
)
きいっているおせんは
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
一一六
強
(
あながち
)
に
仏
(
ほとけ
)
をたふとむ人の、歌の
意
(
こころ
)
に
細妙
(
くはし
)
からぬは、これほどの
訛
(
あやまり
)
は幾らをもしいづるなり。
足下
(
そこ
)
は歌よむ人にもおはせで、此の歌の
意
(
こころ
)
異
(
あや
)
しみ給ふは
一一七
用意
(
ようい
)
ある事こそと、
篤
(
あつ
)
く
感
(
め
)
でにける。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
用意
(
ようい
)
は
出來
(
でき
)
たか、みな
出
(
で
)
たか
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
用意
(
ようい
)
あらむや
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
考
(
かんが
)
え
深
(
ぶか
)
い、また
臆病
(
おくびょう
)
な
人
(
ひと
)
たちは、たとえその
準備
(
じゅんび
)
に
幾年
(
いくねん
)
費
(
つい
)
やされても十
分
(
ぶん
)
に
用意
(
ようい
)
をしてから、
遠
(
とお
)
い
幸福
(
こうふく
)
の
島
(
しま
)
に
渡
(
わた
)
ることを
相談
(
そうだん
)
しました。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
腸
(
ちょう
)
づめは森をさして、でかけていきました。いっぽう、
小鳥
(
ことり
)
は火をおこして、ハツカネズミはふかいおなべの
用意
(
ようい
)
をしました。
ハツカネズミと小鳥と腸づめの話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「いいか、
朝食
(
ちょうしょく
)
を二人まえ
用意
(
ようい
)
して、ここまでもってきなさい。そしてわしが
呼
(
よ
)
ぶまで、二
階
(
かい
)
へかってにくることはならんよ。わかったな」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
仏のまへに
新薦
(
あらこも
)
をしきて
幽霊
(
いうれい
)
を
居
(
を
)
らする所とし、入り口の戸をもすこしあけおき、
研
(
とぎ
)
たてたる
剃刀
(
かみそり
)
二てうを
用意
(
ようい
)
し今や/\と
幽霊
(
いうれい
)
を
待居
(
まちゐ
)
たり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
以て
取續
(
とりつゞ
)
きの
出來
(
できる
)
樣
(
やう
)
頼み申度尤も
丸々
(
まる/\
)
貴樣の
厄介
(
やくかい
)
に
懸
(
かけ
)
ると
云
(
いふ
)
譯
(
わけ
)
には非ず是は
聊
(
いさゝ
)
かなれども何ぞ商賣でも初めさせて下されよと後藤は
用意
(
ようい
)
の金子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
水
(
みづ
)
なしの
消防
(
しようぼう
)
は
最
(
もつと
)
も
不利益
(
ふりえき
)
であるから、
水道
(
すいどう
)
の
水
(
みづ
)
が
止
(
と
)
まらない
内
(
うち
)
、
機敏
(
きびん
)
に
貯水
(
ちよすい
)
の
用意
(
ようい
)
をすることが
賢明
(
けんめい
)
な
仕方
(
しかた
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
と、熊蔵が、
用意
(
ようい
)
の
松明
(
たいまつ
)
を持たせて中にすすむと、清水にぬれて
海獣
(
かいじゅう
)
の
肌
(
はだ
)
のようにヌルヌルした
岩壁
(
がんぺき
)
を、
無数
(
むすう
)
の
沢蟹
(
さわがに
)
が走りまわったのに、ハッとした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
一人
(
ひとり
)
で
着物
(
きもの
)
を
着換
(
きか
)
えたが、
脱
(
ぬ
)
ぎ
捨
(
す
)
てた
洋服
(
やうふく
)
も、
人手
(
ひとで
)
を
借
(
か
)
りずに
自分
(
じぶん
)
で
疊
(
たゝ
)
んで、
押入
(
おしいれ
)
に
仕舞
(
しま
)
つた。それから
火鉢
(
ひばち
)
へ
火
(
ひ
)
を
繼
(
つ
)
いで、
湯
(
ゆ
)
を
沸
(
わ
)
かす
用意
(
ようい
)
をした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
そ
)
の
膚
(
はだ
)
の
白
(
しろ
)
い
事
(
こと
)
、あの
合歡花
(
ねむのはな
)
をぼかした
色
(
いろ
)
なのは、
豫
(
かね
)
て
此
(
こ
)
の
時
(
とき
)
のために
用意
(
ようい
)
されたのかと
思
(
おも
)
ふほどでした。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「ぼくはね、
水
(
すい
)
とうのほかにはっか
水
(
すい
)
を
用意
(
ようい
)
したよ。すこしやろうか。
旅
(
たび
)
へ
出
(
で
)
てあんまり
心持
(
こころも
)
ちのわるいときはちょっと
飲
(
の
)
むといいっておっかさんがいったぜ。」
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
凡
(
すべ
)
ての
草木
(
さうもく
)
は
更
(
さら
)
に
慌
(
あわ
)
てた。
地味
(
ぢみ
)
な
常磐木
(
ときはぎ
)
を
除
(
のぞ
)
いた
外
(
ほか
)
に
皆
(
みな
)
次
(
つぎ
)
の
春
(
はる
)
の
用意
(
ようい
)
の
出來
(
でき
)
るまでは
凄
(
すご
)
い
姿
(
すがた
)
に
成
(
な
)
つてまでも
凝然
(
ぢつ
)
としがみついて
居
(
ゐ
)
る。
冬
(
ふゆ
)
は
復
(
ま
)
た
霜
(
しも
)
を
偃
(
は
)
はせて
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ですから、せっかく
用意
(
ようい
)
してきた
金
(
かな
)
あんどんや、ちょうちんなどは、はずかしくてだせません。また、たくさんの
白米
(
はくまい
)
も、すっかりじゃまものになってしまいました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
戦争中国内の
有様
(
ありさま
)
を
察
(
さっ
)
すれば
所在
(
しょざい
)
の
不平士族
(
ふへいしぞく
)
は日夜、
剣
(
けん
)
を
撫
(
ぶ
)
して官軍の
勢
(
いきおい
)
、利ならずと見るときは
蹶起
(
けっき
)
直
(
ただち
)
に政府に
抗
(
こう
)
せんとし、すでにその
用意
(
ようい
)
に
着手
(
ちゃくしゅ
)
したるものもあり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
大
(
おお
)
よろこびで、さっそく
為朝
(
ためとも
)
を
味方
(
みかた
)
に
加
(
くわ
)
えて、みんなすぐと
出陣
(
しゅつじん
)
の
用意
(
ようい
)
にとりかかりました。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
又
(
また
)
一
方
(
ぱう
)
に
我國
(
わがくに
)
の
經濟
(
けいざい
)
は
立直
(
たてなほ
)
しが
出來
(
でき
)
て
堅實
(
けんじつ
)
なる
基礎
(
きそ
)
の
上
(
うへ
)
に
立
(
た
)
つのであるからこれより
來
(
きた
)
る
生産費
(
せいさんひ
)
の
低減
(
ていげん
)
によりて
失
(
うしな
)
ふ
處
(
ところ
)
を
償
(
つぐな
)
ふ
丈
(
だ
)
けの
用意
(
ようい
)
と
覺悟
(
かくご
)
をなすべきことゝ
考
(
かんが
)
へるのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
憂
(
う
)
かりしはその
夜
(
よ
)
のさまなり、
車
(
くるま
)
の
用意
(
ようい
)
何
(
なに
)
くれと
調
(
とゝの
)
へさせて
後
(
のち
)
、いふべき
事
(
こと
)
あり
此方
(
こなた
)
へと
良人
(
をつと
)
のいふに、
今
(
いま
)
さら
恐
(
おそ
)
ろしうて
書齋
(
しよさい
)
の
外
(
と
)
にいたれば、
今宵
(
こよひ
)
より
其方
(
そなた
)
は
谷中
(
やなか
)
へ
移
(
うつ
)
るべきぞ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あかしのつくころに
糟谷
(
かすや
)
は帰ってきた。西田は帰ってしまうにしのびないで、
泊
(
と
)
まって話しすることにする。夜になって礼子や下女の笑い声ももれた。細君もおきて
酒肴
(
しゅこう
)
の
用意
(
ようい
)
に
手伝
(
てつだ
)
った。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
そのほかに、ろうそくを
不時
(
ふじ
)
の
用意
(
ようい
)
として、いつも持ってはいたが。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
その
田舎
(
いなか
)
のお
正月
(
しょうがつ
)
は、なんでも
東京
(
とうきょう
)
よりは
一月
(
ひとつき
)
おくれて、これからその
町
(
まち
)
に
住
(
す
)
む
人
(
ひと
)
たちは、お
正月
(
しょうがつ
)
の
用意
(
ようい
)
にとりかかるのでした。
東京の羽根
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「きさまが、〈ごはんの
用意
(
ようい
)
〉のテーブルと、
金貨
(
きんか
)
をうむロバをかえさなければ、もういっぺんおどりをおどらせるぞ。」
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、
余
(
よ
)
小千谷
(
をぢや
)
にありし時
岩居
(
がんきよ
)
余
(
よ
)
に
地獄谷
(
ぢごくだに
)
の火を見せんとて、
社友
(
しやいう
)
五人を
伴
(
ともな
)
ひ
用意
(
ようい
)
の
酒食
(
しゆしよく
)
を
奚奴
(
しもべ
)
二人に
荷
(
になは
)
しめ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
取繕
(
とりつくろ
)
ひ申にぞ次右衞門三五郎口を
揃
(
そろ
)
へて然らば其
石塔
(
せきたふ
)
へ
參詣
(
さんけい
)
致し度
貴僧
(
きそう
)
には先へ歸られ其
用意
(
ようい
)
をなし置給へと云に祐然
畏
(
かしこ
)
まり候と急ぎ立歸りて
無縁
(
むえん
)
の五
輪
(
りん
)
の
塔
(
たふ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それにつれて
芋蔓
(
いもづる
)
の
出世
(
しゅっせ
)
をゆめみている
丹羽昌仙
(
にわしょうせん
)
も、
吹針
(
ふきばり
)
の
蚕婆
(
かいこばばあ
)
も、はれの
御岳
(
みたけ
)
でそれぞれ
武名
(
ぶめい
)
をあげる
算段
(
さんだん
)
、今から
用意
(
ようい
)
おさおさおこたりないところである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然
(
しか
)
し
從來
(
じゆうらい
)
其麽
(
そんな
)
ことは
滅多
(
めつた
)
になく、
別段
(
べつだん
)
に
認
(
みと
)
むべき
弊害
(
へいがい
)
が
伴
(
ともな
)
ふのでもないのであつた。それで
普通
(
ふつう
)
どの
家
(
うち
)
でも
彼等
(
かれら
)
が
滿足
(
まんぞく
)
を
買
(
か
)
ひ
得
(
う
)
る
分量
(
ぶんりやう
)
を
前以
(
まへもつ
)
て
用意
(
ようい
)
して
居
(
ゐ
)
るのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
用意
(
ようい
)
了
(
をは
)
れば
直
(
たゞ
)
ちに
走
(
はし
)
りて、
一本榎
(
いつぽんえのき
)
の
洞
(
うろ
)
より
數十條
(
すうじふでう
)
の
蛇
(
くちなは
)
を
捕
(
とら
)
へ
來
(
きた
)
り、
投込
(
なげこ
)
むと
同時
(
どうじ
)
に
目
(
め
)
の
緻密
(
こまか
)
なる
笊
(
ざる
)
を
蓋
(
おほ
)
ひ、
上
(
うへ
)
には
犇
(
ひし
)
と
大石
(
たいせき
)
を
置
(
お
)
き、
枯草
(
こさう
)
を
燻
(
ふす
)
べて、
下
(
した
)
より
爆※
(
ぱツ/\
)
と
火
(
ひ
)
を
焚
(
た
)
けば
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
用
常用漢字
小2
部首:⽤
5画
意
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
“用意”で始まる語句
用意周到
用意方
用意深
用意万端
用意詳審