龍宮りうぐう)” の例文
新字:竜宮
それから、あの浦島太郎うらしまたらう龍宮りうぐうからかへつてまして自分じぶん姿すがたをうつしてたといふいけもありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ぐつすりと寢込ねこんでた、仙臺せんだい小淵こぶちみなとで——しもつきひとめた、とし十九の孫一まごいちに——おもひもけない、とも神龕かみだなまへに、こほつた龍宮りうぐう几帳きちやうおもふ、白氣はくき一筋ひとすぢつきいて
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
燈火ともしびあぐる龍宮りうぐう
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
うみみどりさけなるかな。後苑こうゑん牡丹花ぼたんくわ赫耀かくえうとしてしかしづかなるに、たゞひとめぐはち羽音はおとよ、一杵いつしよ二杵にしよブン/\と、ちひさき黄金きんかねる。うたがふらくは、これ、龍宮りうぐうまさときか。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)