骨頂こつちやう)” の例文
隨分ずゐぶん厭味いやみ出來できあがつて、いゝ骨頂こつちやうやつではないか、れは親方おやかた息子むすこだけれど彼奴あいつばかりはうしても主人しゆじんとはおもはれない
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
すくなくとも喋舌しやべらないことをもつひど自分じぶんらがるもの馬鹿者ばかもの骨頂こつちやうつてろしいして此種このしゆ馬鹿者ばかものいまにチヨイ/\見受みうけるママなさけない次第しだいである。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「私は云つたのだ——君が彼女の傍に行くときには氣を附けろつて。それに、君は明日あすまで待つて、私を連れて行つてもよかつたのだ。今夜、而もたゞ獨りで會はうなどゝするのは愚の骨頂こつちやうだよ。」
すぐしにするとはなんこと新田につたこそ運平うんぺいこそ大惡人だいあくにん骨頂こつちやうなれむすめばかりはよもやとおもへどそれもこれもこゝろまよひか姿すがたこそことばこそやさしけれうりつるらぬ茄子なすび父親てゝおやおなこゝろになつていま我身わがみ愛想あいそきて
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)