したがつ)” の例文
旧字:
俗界ぞくかいける小説せうせつ勢力せいりよくくのごとだいなればしたがつ小説家せうせつかすなはいま所謂いはゆる文学者ぶんがくしやのチヤホヤせらるゝは人気じんき役者やくしやものかづならず。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
したがつふれしたがつはらところつんで見る事なし。又地にあればへりもする也。かれをもつて是をおもへば、我国の深山幽谷しんざんいうこく雪のふかき事はかりしるべからず。
先づ認められるのは政事向一般にゆるみが出た事である。忠之の表へ出座する時刻が遲れ勝になり、奥へ引籠む時刻が早目になった。したがつて役人等も遲く出て早く引くやうになつた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
ひくきしたがつて今来りたる方へ乗下のりくだりたるに、一束いつそくの柴雪車よりまろおち、谷をうづめたる雪の裂隙われめにはさまり(凍りし雪陽気を得て裂る事常也)たるゆゑ
牝牡めすをすおなじあなこもらず、めすの子あるは子とおなじくこもる。其蔵蟄あなごもりする所は大木の雪頽なだれたふれてくちたるうろ(なだれの事下にしるす)又は岩間いはのあひ土穴つちあな、かれが心にしたがつる処さだめがたし。