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野人
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やじん
ふりがな文庫
“
野人
(
やじん
)” の例文
匹夫
(
ひつぷ
)
野人
(
やじん
)
の如く飽くまで
纏綿
(
つきまと
)
つて貴嬢を苦め申す如き
卑怯
(
ひけふ
)
の
挙動
(
ふるまひ
)
は、誓つて致しませぬ、——何卒、梅子さん、只だ一言
判然
(
はつきり
)
仰
(
おつ
)
しやつて下ださい
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
朝臣
(
ちょうしん
)
となり、転じて自由党に参加して
野人
(
やじん
)
となり、代言人となった彼は、自由民権といい、四民平等ということに、どんなにか血を
湧
(
わ
)
かしたのであろう。
旧聞日本橋:21 議事堂炎上
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
媒妁は滅多に公会祝儀の席なぞに出た事のない本当の
野人
(
やじん
)
である。酒がはじまった。手をついたり、お
辞儀
(
じぎ
)
をしたり、小むつかしい
献酬
(
けんしゅう
)
の礼が盛に行われる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
結局彼は、文学の
野人
(
やじん
)
であった。彼には伝統も不要であった。彼の文学の興味は非常に筋書的な線的な興味で、性格描写なぞにはてんで情熱がわかなかったのであろう。
スタンダアルの文体
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
『
野人
(
やじん
)
、礼をしらず、剣を帯して、殿に昇り、なお、
甲胄
(
かっちゅう
)
の兵を、院庭に忍ばせておくなど、言語道断であります。よろしく、
典刑
(
てんけい
)
を正し、
厳科
(
げんか
)
に処すべきものでしょう』
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
すなわち通人粋客に対して、世態に通じない、人情を解しない
野人
(
やじん
)
田夫
(
でんぷ
)
の意である。それより
惹
(
ひ
)
いて、「
鄙
(
ひな
)
びたこと」「垢抜のしていないこと」を意味するようになってきた。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
野人
(
やじん
)
に
蟷螂
(
たうらう
)
あり、
斧
(
をの
)
を
上
(
あ
)
げて
茄子
(
なす
)
の
堅
(
かた
)
きを
打
(
う
)
つ、
響
(
ひゞき
)
は
里
(
さと
)
の
砧
(
きぬた
)
にこそ。
朝夕
(
あさゆふ
)
の
空
(
そら
)
澄
(
す
)
み、
水
(
みづ
)
清
(
きよ
)
く、
霧
(
きり
)
は
薄
(
うす
)
く
胡粉
(
ごふん
)
を
染
(
そ
)
め、
露
(
つゆ
)
は
濃
(
こ
)
く
藍
(
あゐ
)
を
溶
(
と
)
く、
白群青
(
びやくぐんじやう
)
の
絹
(
きぬ
)
の
花野原
(
はなのばら
)
に、
小
(
ちひ
)
さき
天女
(
てんによ
)
遊
(
あそ
)
べり。
五月より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「私はあえて言うが、」と議員は言った、「アルジャン公爵やピロンやホッブスやネージョン氏など決して
野人
(
やじん
)
ではないです。私はこれら哲学者たちの金装の著書を書棚に持っているが。」
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
「
野人
(
やじん
)
、礼にならわず。はなはだ失礼ではありますが……。」
水鬼
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
野人
(
やじん
)
本位を
以
(
もつ
)
て
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
田夫
(
でんぷ
)
野人
(
やじん
)
と呼ばれる彼らのうちには、富貴の中にも見られない真情がある。人々は、食物を持って来て玄徳に献げた。またひとりの
老媼
(
おうな
)
は、自分の着物の袖で、玄徳の
泥沓
(
どろぐつ
)
を拭いた。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“野人”の意味
《名詞》
野人(やじん)
田舎者。
在野の人。民間人。
教養がない人。礼儀を知らない人。粗野で乱暴な人。
野暮。
(出典:Wiktionary)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“野人”で始まる語句
野人生計事