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辱
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はずかしめ
ふりがな文庫
“
辱
(
はずかしめ
)” の例文
一たびこれに触れると、
忽
(
たちまち
)
縲紲
(
るいせつ
)
の
辱
(
はずかしめ
)
を受けねばならない。
触
(
さわ
)
らぬ神に
祟
(
たたり
)
なき
諺
(
ことわざ
)
のある事を思えば、選挙権はこれを棄てるに
若
(
し
)
くはない。
西瓜
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
商賈
(
しょうこ
)
も出た
負販
(
ふはん
)
の徒も出た。人の
横面
(
そっぽう
)
を
打曲
(
はりま
)
げるが主義で、身を忘れ家を忘れて拘留の
辱
(
はずかしめ
)
に
逢
(
あ
)
いそうな
毛臑
(
けずね
)
暴出
(
さらけだ
)
しの政治家も出た。猫も出た
杓子
(
しゃくし
)
も出た。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
されど
剛愎
(
ごうふく
)
我慢なるその
性
(
さが
)
として今かく
虜
(
とりこ
)
の
辱
(
はずかしめ
)
を受け、
賤婦
(
せんぷ
)
の虐迫に屈従して城下の
盟
(
ちか
)
いを潔しとせず、断然華族の位置を守りてお丹の要求を
却
(
しりぞ
)
けたるなり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
魯西亜
(
ロシア
)
と日本は争わんとしては争わざらんとしつつある。支那は
天子蒙塵
(
てんしもうじん
)
の
辱
(
はずかしめ
)
を受けつつある。英国はトランスヴㇵールの金剛石を掘り出して軍費の穴を
填
(
う
)
めんとしつつある。
倫敦消息
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
これより
先
(
さき
)
優善が隠居の
沙汰
(
さた
)
を
蒙
(
こうむ
)
った時、これがために最も憂えたものは五百で、最も
憤
(
いきどお
)
ったものは比良野
貞固
(
さだかた
)
である。貞固は優善を
面責
(
めんせき
)
して、いかにしてこの
辱
(
はずかしめ
)
を
雪
(
すす
)
ぐかと問うた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
絵草紙や講談師の筆記にある
木村長門守
(
きむらながとのかみ
)
が茶坊主のために
辱
(
はずかしめ
)
を受けたとき、
起
(
た
)
ってこれを斬り
捨
(
す
)
つることは、なんらのめんどう手数もなかったであろうし、また女子供らの
喝采
(
かっさい
)
を博するためには
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
トロヤの都は焼けて
辱
(
はずかしめ
)
の死を
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
失意の人々の中には
董狐
(
とうこ
)
の筆を振って
縲紲
(
るいせつ
)
の
辱
(
はずかしめ
)
に会うものもあり、また
淵明
(
えんめい
)
の態度を学んで、
東籬
(
とうり
)
に菊を見る道を求めたものもあった。
西瓜
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
されど、
情
(
なさけ
)
だにあらば、羅馬の神は、よも生きながらの
辱
(
はずかしめ
)
に、
市
(
いち
)
に引かるるわれを、雲の上よりよそに見たまわざるべし。君が
仇
(
あだ
)
なる人の勝利を飾るわれを。埃及の神に見離されたるわれを。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
辱
常用漢字
中学
部首:⾠
10画
“辱”を含む語句
恥辱
侮辱
凌辱
屈辱
耻辱
醜辱
忍辱
汚辱
辱知
侮辱的
穢辱
屈辱的
御恥辱
栄辱
雪辱
国辱
寵辱
慈悲忍辱
柔和忍辱
國辱
...