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転覆
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ひっくりかえ
ふりがな文庫
“
転覆
(
ひっくりかえ
)” の例文
旧字:
轉覆
鼠が棚へ上ったものだから、猫も棚へ飛上って薬瓶を
転覆
(
ひっくりかえ
)
した。薬室は散々になったけれども、薬室よりも散々な目に遇ったのは猫である。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
野辺の送りを致すやら実に
転覆
(
ひっくりかえ
)
るような騒ぎ、それで段々
延々
(
のび/\
)
になって
彼
(
か
)
の娘の事をきく
間
(
ま
)
もないほどの実に一通りならん愁傷で、
先
(
まず
)
初七日
(
しょなぬか
)
の寺詣りも済みましたが
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……
如何
(
いかが
)
はしいが、
生霊
(
いきりょう
)
と
札
(
ふだ
)
の立つた
就中
(
なかんずく
)
小さな
的
(
まと
)
に
吹当
(
ふきあ
)
てると、
床板
(
ゆかいた
)
がぐわらりと
転覆
(
ひっくりかえ
)
つて、
大松蕈
(
おおまつたけ
)
を抱いた緋の
褌
(
ふんどし
)
のおかめが、とんぼ返りをして
莞爾
(
にこり
)
と
飛出
(
とびだ
)
す、途端に
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
或る書生さんが自転車の書物を買って二度も三度も読み返してモー自転車の乗り方を覚えたと自転車を買って乗ったところが
直
(
す
)
ぐ
転覆
(
ひっくりかえ
)
って一尺も先へ出なかったという話しがあります。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
すると馬鹿馬鹿しく反んで、つい鏡に
打付
(
ぶつ
)
かったんだ。それが又跳ね返って香水の瓶を
転覆
(
ひっくりかえ
)
したんだ。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
重三
(
じゅうざ
)
が死んでも申し訳の立つ訳ではないのだから、実に
宅
(
うち
)
は
転覆
(
ひっくりかえ
)
るような騒ぎで、それに丁度政七も重三郎も厄年だから、川崎の大師さまへ参って護摩をあげて
厄除
(
やくよけ
)
をし
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
坐ってる人が、ほんとに
転覆
(
ひっくりかえ
)
るほど、
根太
(
ねだ
)
から揺れるのでない証拠には、私が気を着けています
洋燈
(
ランプ
)
は、躍りはためくその畳の上でも、
静
(
じっ
)
として、ちっとも動きはせんのです。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
泣いたり、
哮
(
ほ
)
えたり、気を失ったり、テーブルを
転覆
(
ひっくりかえ
)
したり、御丁寧にランプまで
砕
(
こわ
)
して騒ぎを入れるには当らない事だ。お春さんは
衣服
(
きもの
)
を少し
破
(
やぶ
)
き、お歌さんは手を火傷した。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
生霊
(
いきりょう
)
と札の立った
就中
(
なかんずく
)
小さな的に吹当てると、床板ががらりと
転覆
(
ひっくりかえ
)
って、
大松蕈
(
おおまつたけ
)
を抱いた
緋
(
ひ
)
の
褌
(
ふんどし
)
のおかめが、とんぼ返りをして
莞爾
(
にっこり
)
と飛出す、途端に、四方へ
引張
(
ひっぱ
)
った綱が揺れて
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
割合に
肥
(
ふと
)
って居て頭が大きいから、駈けると
蹌
(
よろ
)
けて
転覆
(
ひっくりかえ
)
る事がありますが、
一寸
(
ちょっと
)
見ると写し
画
(
え
)
の口上云い見たいで、なんだか化物屋敷へ出る一ツ目小僧の茶給仕のようでありますが
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と云いながらポーンと膳を片手で突きましたから、膳は
転覆
(
ひっくりかえ
)
る、茶椀蒸は
溢
(
こぼ
)
れる。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
店の
端先
(
はなさき
)
へ出て旦那もお
内儀
(
かみさん
)
も見ている処へ
抜身
(
ぬきみ
)
を
提
(
さ
)
げた泥だらけの侍が駈込んだから、わッと驚いて奥へ逃込もうとする途端に、
蒸
(
ふか
)
したての
饅頭
(
まんじゅう
)
の
蒸籠
(
せいろう
)
を
転覆
(
ひっくりかえ
)
す、
煎餅
(
せんべい
)
の壺が落ちる
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
転
常用漢字
小3
部首:⾞
11画
覆
常用漢字
中学
部首:⾑
18画
“転”で始まる語句
転
転婆
転寝
転訛
転倒
転々
転輾
転生
転嫁
転手古舞