きう)” の例文
新字:
その時分じぶんには丁度ちやうどきう正月しやうぐわつるので、一先ひとまづ國元くにもとかへつて、ふるはるやまなかして、それからまたあたらしい反物たんもの脊負しよへるだけ脊負しよつてるのだとつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
假令たとひ都を遷すも、其の盛大をきはむること今日の如きは實に難からん。然らば則ち公常人のしのぶ能はざる所を忍ぶ、其功亦多し。きう藩士日高誠實ひだかせいじつ時に句あり云ふ。
臺所から十歩ばかりで井戸がある。井戸はきう時代の遺物ゐぶつと謂ツても可い車井戸で、流しの板も半腐はんぐさりになツて、水垢みづあかこけとで此方から見ると薄ツすり青光あをひかりを放ツてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
あつおまへうかいな、まだきうの八月だすもん。……八月のいらむしと言ひますのやさかいな。』
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
西洋せいやうにては一晝夜いつちうやを二十四に分つゆゑ、の一日本につぽんきう半時はんじなり。其半時そのはんじを六十にわかつて、これを一分時ぶんじ(ミニウト)といふ。またこの一分時ぶんじを六十にわけて一「セカンド」とふ。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
かれ懸命けんめい勞働らうどうきうばいしていちじるしくひとつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)