ざう)” の例文
新字:
旦那、これは差上げませう、よろしう御座います、このいろいしんざうなら、心からよろこんで差上げます。
わるい花 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
醫者の心得がないから、さう言つても解るまいが、脇差はざうの下から入つて、心の臟を破つて居るんだ。心の臟を突かなきや、あんな具合に物も言はずに死ぬものぢやねえ
さゝくたらしを、ほう/\といてうまがつて、燒豆府やきどうふばかりを手元てもと取込とりこみ、割前わりまへときは、なべなか領分りやうぶんを、片隅かたすみへ、群雄割據ぐんゆうかつきよ地圖ちづごとしきつて、眞中まんなかうめざうもつを
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
野外やぐわいさら雨露あめつゆうたれて鳶烏とびからす餌食ゑじきと成こと我が恥よりは先祖せんぞ恥辱ちじよくなりかへす/″\も口惜くちをしき次第かな女房おみねさぞかなしなげくらんと五ざうしぼる血の涙に前後正體無りけるやゝ有て心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やをらうごかし、交睫まどろみの醒めたるほどにしんざう
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
さきにはそこになれが身のしんざうをぞ
きその日は (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
汗ばみれば心のざう牡丹花ぼたんくわの騒ぎ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「疲れてゐるから、酒はよく利くぜ、五ざうを驅けめぐるやうだ、ところで——」
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
御手みてにはわれがしんざう御腕おんかひなにはあてやかに
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
「斯う、金龍山の鐘がいんこもつてボーンと鳴ると、五ざうへ沁み渡りますぜ」