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腕前
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うでまへ
今度は一つ
日本男兒の
腕前を
見せて
呉れんと、うまく
相撲の
事を
發議すると、
忽ち
彌次連は
集まつて
來た。
初手は
若い
男ばかりに
利いたが、
段々老人にも
及ぼして、
後には
婦人の
病人もこれで
復る、
復らぬまでも
苦痛が
薄らぐ、
根太の
膿を
切つて
出すさへ、
錆びた
小刀で
引裂く
医者殿が
腕前ぢや
禿頭の
佛蘭西の
老紳士が
昔日の
腕前を
見せて
呉れんとバイオリンを
採つて
彈くか
彈かぬに
歌の
曲をハツタと
忘れて、
頭撫で/\
罷退るなど
隨分滑※的な
事もあるが、
大概は
腕に
覺えの
歐米人の
事とて