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築
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きづき
次第に
重て
両側の家の
間に雪の
堤を
築たるが
如し。こゝに於て
所々に雪の
洞をひらき、
庇より庇に
通ふ、これを
里言に
胎内潜といふ、又
間夫ともいふ。
間夫とは
金掘の
方言なるを
借て
用ふる也。
が、
想像は
矢張悪い
方へばかり
走らうとする。
如何かすると、
恋人の
有つたことを、
既に
動すべからざる
事実と
決めて
了つてゐる。
而して、
其事実のうへに、
色々の
不幸な
事実をさへ
築あげてゐる。
毎年の事ながら不意の大雪にて廿七日より廿九日まで
駅中家毎の雪
掘にて
混雑いたし、
簷外急玉山を
築戸外へもいでがたく
悃り申候。今日も又大
雪吹に相成、家内
暗く
蝋燭にて此状をしたゝめ申候。
毎年の事ながら不意の大雪にて廿七日より廿九日まで
駅中家毎の雪
掘にて
混雑いたし、
簷外急玉山を
築戸外へもいでがたく
悃り申候。今日も又大
雪吹に相成、家内
暗く
蝋燭にて此状をしたゝめ申候。