きづき)” の例文
次第しだいかさなり両側りやうかはの家のあひだに雪のつゝみきづきたるがごとし。こゝに於て所々ところ/\に雪のほらをひらき、ひさしより庇にかよふ、これを里言さとことば胎内潜たいないくゞりといふ、又間夫まぶともいふ。間夫まぶとは金掘かねほり方言ことばなるをかりもちふる也。
が、想像さうざう矢張やはりわるはうへばかりはしらうとする。如何どうかすると、恋人こひゞとつたことを、すでうごかすべからざる事実じゞつめてしまつてゐる。さうして、其事実そのじゞつのうへに、色々いろ/\不幸ふかう事実じゞつをさへきづきあげてゐる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
毎年の事ながら不意の大雪にて廿七日より廿九日まで駅中えきちう家毎の雪ぼりにて混雑こんざついたし、簷外えんぐわいたちまち玉山をきづき戸外へもいでがたくこまり申候。今日も又大雪吹ふゞきに相成、家内くら蝋燭らふそくにて此状をしたゝめ申候。
毎年の事ながら不意の大雪にて廿七日より廿九日まで駅中えきちう家毎の雪ぼりにて混雑こんざついたし、簷外えんぐわいたちまち玉山をきづき戸外へもいでがたくこまり申候。今日も又大雪吹ふゞきに相成、家内くら蝋燭らふそくにて此状をしたゝめ申候。