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たちい
ふりがな文庫
“
立居
(
たちい
)” の例文
御小刀
(
おこがたな
)
の跡
匂
(
にお
)
う梅桜、
花弁
(
はなびら
)
一片
(
ひとひら
)
も
欠
(
かか
)
せじと大事にして、昼は
御恩賜
(
おんめぐみ
)
頭
(
かしら
)
に
挿
(
さ
)
しかざせば
我為
(
わがため
)
の玉の冠、かりそめの
立居
(
たちい
)
にも
意
(
き
)
を
注
(
つけ
)
て
落
(
おち
)
るを
厭
(
いと
)
い
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
勝手が違うて窮屈な心地がいたし、
立居
(
たちい
)
が固くなりますのに、まして見える眼を見えないように装うている辛さを、お察しなされて下さりませ。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
かの患者の室にこそこそ
出入
(
ではい
)
りする人の
気色
(
けしき
)
がしたが、いずれも
己
(
おの
)
れの活動する
立居
(
たちい
)
を病人に遠慮するように、ひそやかにふるまっていたと思ったら
変な音
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
子胎内に
舎
(
やど
)
れば、母は言語
立居
(
たちい
)
より
給
(
た
)
べものなどに至るまで万事心を用い、正しからぬ事なきようにすれば、生れる子形体正しく器量人に
勝
(
まさ
)
るとなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
古人
(
こじん
)
の
曰
(
いわ
)
く「
言者身之文也
(
げんはみのぶんなり
)
」と。日本の
諺
(
ことわざ
)
にも「言葉は
立居
(
たちい
)
をあらわす」というが、これはただ
品
(
しな
)
や育ちを現すとの意でない、心持ちを知らすの意である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
端近な低い欄干、虹が消えそうな
立居
(
たちい
)
の危さ、と見ると、清葉が落した色傘を拾っていたお千世が、小脇に取ったまま
慌
(
あわただ
)
しく駆込んだのは、
梯子
(
はしご
)
を一飛びに二階へ介添。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
去歳
(
さるとし
)
わが
病伏
(
やみふ
)
しける折
日々
(
にちにち
)
看護に
来
(
きた
)
りしより追々に言葉もかけ給ふやうになりて
窃
(
ひそか
)
にその
立居
(
たちい
)
振舞を見たまひけるが、
癇癖
(
かんぺき
)
強く我儘なるわれに
事
(
つか
)
へて何事も意にさからはぬ
心立
(
こころだて
)
の殊勝なるに加へて
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
言葉が荒っぽく、眼の色が血走って
立居
(
たちい
)
が
穏
(
おだ
)
やかでない。
大菩薩峠:05 龍神の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
あの感心してお
上
(
あげ
)
申して
好
(
よ
)
いお姿、気高い
立居
(
たちい
)
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
宗助
(
そうすけ
)
の気を
揉
(
も
)
む
機会
(
ばあい
)
も、年に幾度と
勘定
(
かんじょう
)
ができるくらい少なくなったから、宗助は役所の
出入
(
でいり
)
に、御米はまた夫の留守の
立居
(
たちい
)
に、等しく安心して時間を過す事ができたのである。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
心の迷いか、済まん事だが、
脊恰好
(
せいかっこう
)
、
立居
(
たちい
)
の容子が姉に
肖然
(
そっくり
)
。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
波の
立居
(
たちい
)
は見られますね。兎に角何か
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
私の
立居
(
たちい
)
が自由になると、
黒枠
(
くろわく
)
のついた
摺物
(
すりもの
)
が、時々私の机の上に載せられる。私は運命を苦笑する人のごとく、
絹帽
(
シルクハット
)
などを
被
(
かぶ
)
って、葬式の供に立つ、
俥
(
くるま
)
を
駆
(
か
)
って
斎場
(
さいじょう
)
へ
駈
(
か
)
けつける。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
“立居”で始まる語句
立居振舞