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突当
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つきあたり
ふりがな文庫
“
突当
(
つきあたり
)” の例文
突当
(
つきあたり
)
らしいが、横町を、その三人が曲りしなに、小春が行きすがりに、
雛妓
(
おしゃく
)
と
囁
(
ささや
)
いて「のちにえ。」と言って別れに、さて教授にそう言った。
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
路にぬぎ捨てある下駄を見ると年若の女ということが分る……僕は一切夢中で
紅葉館
(
こうようかん
)
の方から山内へ下りると
突当
(
つきあたり
)
にあるあの交番まで
駈
(
か
)
けつけてその由を告げました……
牛肉と馬鈴薯
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
向うの
突当
(
つきあたり
)
までちゃんと行って帰って来ます。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この口入宿の
隣家
(
となり
)
は、小さな
塩煎餅屋
(
しおせんべいや
)
で、
合角
(
あいかど
)
の
花簪
(
はなかんざし
)
を内職にする表長屋との間に露地がある。そこを入ると
突当
(
つきあたり
)
が黒板塀。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この花畠は——門を入ると一面の芝生、植込のない
押開
(
おっぴら
)
いた
突当
(
つきあたり
)
が玄関、その左の方が西洋
造
(
づくり
)
で、右の方が
廻
(
まわり
)
廊下で、そこが前栽になっている。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
おい、
可
(
いい
)
加減に
巫山戯
(
ふざけ
)
ておけ。これ知るまいと思うても、
先刻
(
さっき
)
ちゃんと
睨
(
にら
)
んでおいた、ここを這入って右側の
突当
(
つきあたり
)
の
部室
(
へや
)
の中に
匿蔵
(
かくまっ
)
てあろうがな。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
界隈
(
かいわい
)
の者が呼んで紅梅屋敷という、二上屋の寮は、新築して実にその路地の
突当
(
つきあたり
)
、
通
(
とおり
)
の
長屋並
(
ならび
)
の屋敷越に遠くちらちらとある
紅
(
くれない
)
は、早や
咲初
(
さきそ
)
めた
莟
(
つぼみ
)
である。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
突当
(
つきあたり
)
の
煉瓦
(
れんが
)
の私立学校と
背
(
せなか
)
合せになっている
紋床
(
もんどこ
)
の親方、名を紋三郎といって大の
怠惰者
(
なまけもの
)
、若い
女房
(
かみさん
)
があり、
嬰児
(
あかんぼ
)
も出来たし、
母親
(
おふくろ
)
もあるのに、東西南北、その日その日
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
雨滴
(
あまだれ
)
を払いながらその間の路地を入ると、
突当
(
つきあたり
)
の二階が篠田の座敷、灯も
点
(
つ
)
いて、寝ない様子。
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
墓原に来て
突当
(
つきあたり
)
の部屋の前に、
呼吸
(
いき
)
を殺していたりしが、他の者は皆立去りて、怪しと思う
婦人
(
おんな
)
のみ居残りたる様子なれば、倒れたる墓石を押し寄せて、その上に乗りて伸び上り
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この
突当
(
つきあたり
)
右側の室に、黒塗の板に
胡粉
(
ごふん
)
で、「勝山夏」——札のそのかかれるを見よ。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「この
突当
(
つきあたり
)
の
家
(
うち
)
で聞いて来たんですが、紅梅屋敷とかいうのでしょう。」
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
両方壁の
突当
(
つきあたり
)
は、
梯子壇
(
はしごだん
)
の上口、新しい
欄干
(
てすり
)
が見えて、
仄
(
ほのか
)
に
明
(
あかり
)
がついている。
此方
(
こなた
)
に水に光を帯びた冷い影の映るのは一面の姿見で、向い合って、流しがある。
手桶
(
ておけ
)
を、ぼた——ぼた——
雫
(
しずく
)
の音。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
突
常用漢字
中学
部首:⽳
8画
当
常用漢字
小2
部首:⼹
6画
“突”で始まる語句
突
突然
突立
突込
突出
突飛
突如
突兀
突伏
突張