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白布
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しらぬの
ふりがな文庫
“
白布
(
しらぬの
)” の例文
さて
日
(
ひ
)
も
暮
(
くれ
)
なんとするにいたれば、みな
水面
(
すゐめん
)
におちいりて
流
(
なが
)
れくだる、そのさま
白布
(
しらぬの
)
をながすがごとし。其蝶の
形
(
かたち
)
は
燈蛾
(
ひとりむし
)
ほどにて
白蝶
(
しろきてふ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
白布
(
しらぬの
)
の
汗止
(
あせど
)
め、キッチリとうしろに
結
(
むす
)
び、思いきって
袴
(
はかま
)
を高くひっからげた
姿
(
すがた
)
——
群集
(
ぐんしゅう
)
のむかえる眼にも
涼
(
すず
)
しかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ふたりの男は、箱の中の
白布
(
しらぬの
)
の、両はしをもって、一、二、三で、パッとはねのけようと、身がまえしています。
超人ニコラ
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
宿直の姿が二階を放れて、段に沈むと、すらすらと三方へ、
三条
(
みすじ
)
の
白布
(
しらぬの
)
を引いて立ち別れた。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
戸の内は
厨
(
くりや
)
にて、
右手
(
めて
)
の低き窻に、
真白
(
ましろ
)
に洗ひたる麻布を懸けたり。
左手
(
ゆんで
)
には粗末に積上げたる煉瓦の
竈
(
かまど
)
あり。正面の一室の戸は半ば開きたるが、内には
白布
(
しらぬの
)
を掩へる
臥床
(
ふしど
)
あり。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
……
籠手
(
こて
)
すね当てのかずを調べ、野郎どもに渡して置け。……くさりかたびらも大切だ、千切れた所はつづるがいい……たすきの
白布
(
しらぬの
)
頭
(
あたま
)
の
鉢金
(
はちがね
)
、さあさあ人数だけこしらえろ……
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その上に
白布
(
しらぬの
)
をいっぱいにかぶせてある
体
(
てい
)
を、馬上にいたお雪ちゃんが、最もめざとく見て、そうして、はて、これは急病人ではない、もう
縡切
(
ことき
)
れている人だ、お気の毒な、急病の途中
大菩薩峠:30 畜生谷の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
さゝらがた錦を張るも、
荒妙
(
あらたへ
)
の
白布
(
しらぬの
)
敷くも
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
白布
(
しらぬの
)
かけし
機
(
はた
)
の前
都喜姫
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
きょうを
雪辱
(
せつじょく
)
の日となす気が——
白布
(
しらぬの
)
につつまれた眉に見える。
燐
(
りん
)
となって、白い炎をたてているように見える。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
戸の内は
廚
(
くりや
)
にて、
右手
(
めて
)
の低き窓に、
真白
(
ましろ
)
に洗いたる
麻布
(
あさぬの
)
をかけたり。
左手
(
ゆんで
)
には粗末に積み上げたる
煉瓦
(
れんが
)
の
竈
(
かまど
)
あり。正面の一室の戸は半ば開きたるが、内には
白布
(
しらぬの
)
をおおえる
臥床
(
ふしど
)
あり。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
蒼白い月の光の中に、
白布
(
しらぬの
)
が柱のように宙へ延び、それがユラユラと歩いて来る後から、
姑獲鳥
(
うぶめ
)
のように子を抱いた女と、竹の杖をついた盲目の男と、
猩々
(
しょうじょう
)
とが歩いて来るからであった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
さゝらがた錦を張るも、
荒妙
(
あらたへ
)
の
白布
(
しらぬの
)
敷くも
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
駕籠のうちは、事変の直後、一番使者として江戸を立った
早水
(
はやみ
)
藤左衛門と
萱野
(
かやの
)
三平が、駕籠の天井から
晒布
(
さらし
)
の
吊手
(
つりて
)
を下げて
縋
(
すが
)
り、頭には白鉢巻、腹にも
白布
(
しらぬの
)
を巻いて、乗っていた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この人は今着きし汽車にて、ドレスデンより来にければ、
茶店
(
ちゃみせ
)
のさまの、かしことここと
殊
(
こと
)
なるに目を注ぎぬ。大理石の
円卓
(
まるづくえ
)
幾つかあるに、
白布
(
しらぬの
)
掛けたるは、
夕餉
(
ゆうげ
)
畢りし
迹
(
あと
)
をまだ片附けざるならむ。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「わたしは一本の
白布
(
しらぬの
)
となって、お城の中へはいって行くのさ」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“白布”の意味
《名詞》
白布(はくふ / しらぬの / しろぬの)
白い布。
(出典:Wiktionary)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
“白布”で始まる語句
白布高湯