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産土神
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うぶすながみ
ふりがな文庫
“
産土神
(
うぶすながみ
)” の例文
ああ誰かわが
産土神
(
うぶすながみ
)
をかかる遠方へ
拉
(
と
)
り去れるぞと嘆くを見かねて、一里半ばかりその女児を負い送り届けやりし人ありと聞く。
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
館の御子が、太政官下文をいただき、御厨の職をうけられたと聞き、
五風十雨
(
ごふうじゅうう
)
の喜憂と共に、土着民はすぐ、
産土神
(
うぶすながみ
)
に集まった。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吉田(現今の豊橋市)
産土神
(
うぶすながみ
)
(天王社)の祭は、正月十四日なり。榎玉争ひ赤鬼からかひの式等終れば、神輿渡御になる。
獅子舞雑考
(新字新仮名)
/
中山太郎
(著)
塀
(
へい
)
から石垣へ、その
外
(
そと
)
の
産土神
(
うぶすながみ
)
の小さい森へ、
肥料溜
(
ひれうだめ
)
から空井戸へ、物置から裏の流れへと、暮れて行く陽の光を
惜
(
を
)
しむやうに、大急ぎで見廻りました。
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
三河の横山という村では、
産土神
(
うぶすながみ
)
の
白鳥
(
しらとり
)
六社さまの御神体が片目でありました。それ故にこの村には、どうも片目の人が多いようだということであります。
日本の伝説
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
雑煮を祝ったあと、おせんは幸太郎を背負って、
産土神
(
うぶすながみ
)
の
御蔵前八幡
(
おくらまえはちまん
)
へおまいりをし、それから俗に「おにやらい」という
修正会
(
しゅしょうえ
)
を見に浅草寺へまわった。
柳橋物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
三年前、
産土神
(
うぶすながみ
)
の奉納仕合に、甚兵衛と惣八郎は顔が合った。その時に甚兵衛は敗れたが、それ以来、甚兵衛はその敗戦を
償
(
つぐな
)
うため、身を砕いて稽古をした。
恩を返す話
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
やれ
天狗
(
てんぐ
)
だの、狐だのと、いろいろ取沙汰もありましたが、お敏にとっては
産土神
(
うぶすながみ
)
の天満宮の神主などは、必ず何か水府のものに相違ないと云っていました。
妖婆
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
慶応義塾の下に春日神社が今でもあるが、あれが、私の
産土神
(
うぶすながみ
)
で、あの社へお宮参りもしたのであった。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
山王権現は徳川家の
産土神
(
うぶすながみ
)
。半蔵門内で将軍家の
上覧
(
じょうらん
)
に入れる例なので、御用祭とも、天下祭ともいう。
平賀源内捕物帳:山王祭の大像
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
麹町永田馬場の日吉山王、
江城
(
こうじょう
)
の
産土神
(
うぶすながみ
)
として
氏子
(
うじこ
)
もっとも多く、六月十五日はその祭礼である。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この
方
(
かた
)
がこちらの
世界
(
せかい
)
で
私
(
わたくし
)
を
指導
(
しどう
)
してくださる
産土神
(
うぶすながみ
)
のお
使者
(
つかい
)
だったのでございました……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
先
(
まづ
)
展
(
のし
)
昆布を出す。浴後昼食
畢
(
をはつ
)
て、先当地之
産土神
(
うぶすながみ
)
下之御霊
(
しものごりやう
)
へ参詣、(中略)北野天満宮へ参詣、(中略)貝川橋を渡り、平野神社を拝む。境内桜花多く、遊看の
輩
(
ともがら
)
男女
雑閙
(
ざつたうす
)
。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
今もなお三社祭りと称しておりますが、中でも山王権現は江戸っ子たちの
産土神
(
うぶすながみ
)
ということになっていたものでしたから、いちばん評判でもあり、またいちばん力こぶも入れたお祭りでした。
右門捕物帖:05 笛の秘密
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
故に古来最寄りの地点に
神明
(
しんめい
)
を
勧請
(
かんじょう
)
し、社を建て、
産土神
(
うぶすながみ
)
として朝夕参り、
朔望
(
さくぼう
)
には、必ず村中ことごとく参り、もって神恩を謝し、聖徳を仰ぐ。
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
自然は
皆
(
みな
)
師
(
し
)
だ。一冊の書物に師となることばがあれば、一木一草にも師となる声はあろう。そう考えて、彼は自嘲の一詩を旅の記に
賦
(
ふ
)
し、
故郷
(
ふるさと
)
の
産土神
(
うぶすながみ
)
の前に
額
(
ぬか
)
ずき、
嬰児
(
あかご
)
にかえったような心で
剣の四君子:03 林崎甚助
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼はすでにかつての旗上げの日、郷土の
産土神
(
うぶすながみ
)
に
願文
(
がんもん
)
をささげて
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『早速、
産土神
(
うぶすながみ
)
へ、お
礼詣
(
れいもう
)
でに』
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“産土神”の解説
産土神(うぶすながみ、うぶしなのかみ、うぶのかみ)は、日本の神の区分のひとつ。単に産土ともいう。
(出典:Wikipedia)
産
常用漢字
小4
部首:⽣
11画
土
常用漢字
小1
部首:⼟
3画
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
“産土神”で始まる語句
産土神様