渦卷うづま)” の例文
新字:渦巻
第一種の方には略製りやくせいにして胸部の搆造かうざうつまびらかならざるものも有れど大概は右にべしが如くなるべし。兩種共樣々の模樣もやう有り。殊に渦卷うづまき形を多しとす。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
その表面ひようめんには袈裟襷けさだすきといつて、ぼうさんの袈裟けさのように格子型かうしがた區畫くかくした模樣もようをつけたものや、また流水紋りゆうすいもんといつてなが渦卷うづまきの模樣もようをつけたものもあり
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
私は未だその前に雲が渦卷うづまいてゐる内なる幻の朦朧な姿に滿足した。私は誠心から、深く、熱烈に、正しきことをしよう、そしてたゞそのことのみをしようと切望したのであつた。
或るときは共に舟にさをさして青海原を渡り、烟立つヱズヰオの山に漕ぎ寄せつるに、山はまたく水晶より成れりと覺しく、巖の底なる洪爐こうろ中に、けぶり渦卷うづまき火燃え上るさまたなぞこに指すが如くなり。
三百にんばかり、山手やまてから黒煙くろけぶりげて、羽蟻はありのやうに渦卷うづまいてた、黒人くろんぼやり石突いしづきで、はまたふれて、呻吟うめなや一人々々ひとり/\が、どうはらこし、コツ/\とつゝかれて、生死いきしにためされながら
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私は何時いつしかその上で渦卷うづまき初める
メランコリア (旧字旧仮名) / 三富朽葉(著)
あらしのやうに渦卷うづまいた生涯しやうがい
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
模樣もようはたいていなはむしろかたしつけそのうへ曲線きよくせん渦卷うづまきだとか、それに類似るいじ模樣もようがつけてありますが、ときには突出とつしゆつしたおびのような裝飾そうしよくをつけたものもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)