正雄まさを)” の例文
つとめあるなれば正雄まさを日毎ひごとこともならで、三日みつかおき、二日ふつかおきのな/\くるまやなぎのもとにりすてぬ、雪子ゆきこよろこんでむかへるときあり、いてときあり
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
稚兒をさなごのやうになりて正雄まさをひざまくらにしてときあり、給仕きふじにてもはしをばらずと我儘わがまゝをいへれど、正雄まさをしかられておなぜんうへかゆをすゝることもあり、なほつてれるか。
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
女子をなごどもは何時いつしか枕元まくらもとをはづして四邊あたりにはちゝはゝ正雄まさをのあるばかり、いまいふことわかるともわからぬともおぼえねども兄樣にいさん兄樣にいさんちひさこゑべば、なにようかと氷嚢こほりぶくろ片寄かたよせて傍近そばちかるに
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)