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かぶきざ
ふりがな文庫
“
歌舞伎座
(
かぶきざ
)” の例文
また時々は夫人に
芝居
(
しばい
)
見物をすすめて、『
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
に
団十郎
(
だんじゅうろう
)
、たいそう面白いと新聞申します。あなた是非に参る、と、話のお土産』
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
小半を始めいつも来るべきはずの芸者はいずれも
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
に土地の芸者のさらいがあるとやらで九時近くまで一人も姿を見せず
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この芝居を見てから数日後に友だちといっしょに飯を食いながらこの
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
見物の話をして、どうもどの芝居もみんな
自由画稿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
そこを出て、ぶらぶら
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
の前まで行って、絵看板を見て、さて、それからまた新富町の研究所へ引返した。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
猿廻
(
さるまわ
)
しに来た。此は呂昇の
柄
(
がら
)
にも無いし、連れ弾もまずいし、
大隈
(
おおすみ
)
を聞いた耳には、無論物足らぬ。と思いつゝ、十数年前の
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
が不図眼の前に浮んだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
するとちょうどその日は庸三も、田舎で世話になった葉子の母親に、
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
を見せることになっていて、無論葉子も同行するはずで、三枚切符を買ってあった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
僕
(
ぼく
)
のお
母
(
かあ
)
さんはね、
昔
(
むかし
)
の
芝居
(
しばい
)
が
好
(
す
)
きなんだよ。だけど
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
なんて、
高
(
たか
)
いだろう。それに、いく
暇
(
ひま
)
もないのさ。
僕
(
ぼく
)
と
妹
(
いもうと
)
のために、
盛
(
さか
)
り
場
(
ば
)
さえめったに
出
(
で
)
られなかったのだものね。
世の中へ出る子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「それでもこの間
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
の立見につれていってやったら、ちょうど
重
(
しげ
)
の
井
(
い
)
の子別れのところだったが、眼を赤くして涙を流して黙って泣いていた。あれで人情を感じるには感じるんだろう」
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
エヽ
私
(
わつし
)
は
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
の
武田屋
(
たけだや
)
の
兼
(
かね
)
てえもんでがすが、
能
(
よ
)
く
姐
(
ねえ
)
さんに
叱
(
しか
)
られるんで、お
前
(
めえ
)
のやうに
茶屋
(
ちやや
)
の
消炭
(
けしずみ
)
をして
居
(
ゐ
)
ながら、さう
世辞
(
せじ
)
が
無
(
な
)
くツちやア
仕
(
し
)
やうがねえから、
世辞屋
(
せじや
)
さんへでも
行
(
い
)
つて
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
父母とともに行く
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
や新富座の
緋毛氈
(
ひもうせん
)
の美しい
棧敷
(
さじき
)
とは打って変って薄暗い
鉄格子
(
てつごうし
)
の中から人の頭を越して
覗
(
のぞ
)
いたケレンだくさんの小芝居の舞台は子供の目にはかえって不思議に面白かった。
山の手の子
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
余は朝っぱらから
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
を
覗
(
のぞ
)
いた気で宿を出る。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
余談ではあるが、二十年ほど前にアメリカの役者が来て、たしか
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
であったかと思うが、「リップ・ヴァン・ウィンクル」の芝居をした事がある。
化け物の進化
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
きょうは、
稽古
(
けいこ
)
は休みだ。きのうは道場で、夜の十一時半まで稽古があった。めまいがして、舞台にぶったおれそうになった。
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
、十月一日初日。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
土地会社へ勤めていた重吉もこれまでにない賞与金を
貰
(
もら
)
ったくらいで、丁度
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
が
新
(
あらた
)
に
建直
(
たてなお
)
された時、重吉は種子の衣類に身を飾ったお千代を連れて見物に行く。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
たとえば
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
の正面二階から舞台を見るような場合、視像の深さはほとんどなくなっているはずであるが、われわれは俳優の運動によって心理的に舞台の空間を認識する。
映画芸術
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
三人と
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
へ行った帰り、シールのコートから
揃
(
そろ
)
いの大島の羽織と
小袖
(
こそで
)
から
長襦袢
(
ながじゅばん
)
まで通して
袂
(
たもと
)
の先を切られたのが始まりで、その次には
真珠入
(
しんじゅい
)
り
本鼈甲
(
ほんべっこう
)
のさし
櫛
(
ぐし
)
をどこで抜かれたのか
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
資本主義の
帝劇
(
ていげき
)
や
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
のいばった切符嬢とはたいした相違でうれしかった。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「いいえ。
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
の裏の方へ越しました。あなたは
何処
(
どこ
)
。」
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
二月の
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
を家族連れで見物した。三日前に座席をとったのであるが、二階の二等席はもうだいたい売り切れていて、右のほうのいちばんはしっこにやっと三人分だけ空席が残っていた。
自由画稿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
本日は弟と
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
に行く事になっていた。
亮の追憶
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
歌
常用漢字
小2
部首:⽋
14画
舞
常用漢字
中学
部首:⾇
15画
伎
常用漢字
中学
部首:⼈
6画
座
常用漢字
小6
部首:⼴
10画
“歌舞伎座”で始まる語句
歌舞伎座附