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柑子
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かうじ
ふりがな文庫
“
柑子
(
かうじ
)” の例文
積み
疊
(
かさ
)
ねたる
柑子
(
かうじ
)
、地に
委
(
ゆだ
)
ねたる鐵の器、
破衣
(
やれごろも
)
、その外いろ/\の骨董を列ねたる
露肆
(
ほしみせ
)
の側に、古書古畫を賣るものあるを見き。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
しかもその後からは
楚
(
すばえ
)
をふり上げた若殿様が「
柑子
(
かうじ
)
盗人
(
ぬすびと
)
め、待て。待て。」と
仰有
(
おつしや
)
りながら、追ひかけていらつしやるのではございませんか。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
榧
(
かや
)
の
實
(
み
)
、
澁
(
しぶ
)
く
侘
(
わび
)
し。
子供
(
こども
)
のふだんには、
大抵
(
たいてい
)
柑子
(
かうじ
)
なり。
蜜柑
(
みかん
)
たつとし。
輪切
(
わぎ
)
りにして
鉢
(
はち
)
ものの
料理
(
れうり
)
につけ
合
(
あ
)
はせる。
淺草海苔
(
あさくさのり
)
を一
枚
(
まい
)
づゝ
賣
(
う
)
る。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「若菜集」にはまた眞白く柔らかなる手に
黄
(
きば
)
んだ
柑子
(
かうじ
)
の皮を
半
(
なかば
)
割
(
さ
)
かせて、それを銀の
盞
(
さら
)
に盛つてすゝめらるやうな思ひのする匂はしく
清
(
すゞ
)
しい歌もある。……
新しき声
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
やがて石榴も、葡萄も、柿も、
柑子
(
かうじ
)
も、目に立つ果実は、ことごとく枝から蔓から
挘
(
も
)
ぎ取られる時が来た。
独楽園
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
己はこれを眺めながら、あさまつげの苦味のある
香
(
か
)
と、
柑子
(
かうじ
)
の木の砂糖のやうに甘い匂とを吸つてゐた。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
さればわがゐしところにては、美しきアウローラの白き赤き頬、年ふけしため
柑子
(
かうじ
)
に變りき 七—九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
にくき人に
柑子
(
かうじ
)
まゐりてぬりごめの歌問ふものか朝の春雨
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
ああ、
柑子
(
かうじ
)
、
黄金
(
こがね
)
の
熱味
(
ほてり
)
嗅
(
か
)
ぎつつも思ひぞいづる。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
六月の
柑子
(
かうじ
)
の山は
一点鐘
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
數日の後、我はマリアと
柑子
(
かうじ
)
の花
香
(
かぐは
)
しき出窓の前に對坐して、この可憐なる少女の清淨なる口の、その清淨なる情を語るを聞きつ。少女の語りけらく。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
家
(
いへ
)
の子は
卓
(
しよく
)
にならべぬ。そのなかに
柑子
(
かうじ
)
の
匂
(
にほひ
)
。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
黄金
(
こがね
)
なす
柑子
(
かうじ
)
は
枝
(
えだ
)
にたわわなる
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
山腹の
果圃
(
くわほ
)
は黄なる斑紋ある
青氈
(
あをがも
)
に似たり。その斑紋は
檸檬
(
リモネ
)
、
柑子
(
かうじ
)
などの枝たわむ程みのりたるなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
また思ふ、
柑子
(
かうじ
)
の
店
(
たな
)
の
愛想
(
あいそ
)
よき
肥満
(
こえ
)
たる
主婦
(
あるじ
)
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
黄金なす
柑子
(
かうじ
)
は枝にたわわなる
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
柑子
(
かうじ
)
だつ雲の濡いろ、そのひまに星や瞬く。
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
わかき日に
五月
(
さつき
)
柑子
(
かうじ
)
の
黄金
(
こがね
)
燃
(
も
)
え
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“柑子(コウジ(柑橘類))”の解説
コウジ(「甘子」または「柑子」、学名:Citrus leiocarpa)は、ミカン科ミカン属の常緑小高木で柑橘類の一種。
「ウスカワ(薄皮)ミカン」とも言われる。
(出典:Wikipedia)
柑
漢検準1級
部首:⽊
9画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“柑子”で始まる語句
柑子坂
柑子色
柑子盜人
柑子口
柑子山