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木石
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ぼくせき
ふりがな文庫
“
木石
(
ぼくせき
)” の例文
即ち
木石
(
ぼくせき
)
ならざる人生の難業ともいうべきものにして、既にこの業を
脩
(
おさ
)
めて顧みて凡俗世界を見れば、腐敗の空気充満して醜に堪えず。
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
縁のそとは
箒目
(
ほうきめ
)
をみせたお庭土、ずウッと
眼路
(
めじ
)
はるかにお芝生がつづいて、
木石
(
ぼくせき
)
の配合面白く、秋ながら、外光にはまだ残暑をしのばせる激しいものがある。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
しかしながら、博士も
木石
(
ぼくせき
)
ではない。一週間も二週間もこんなところに
籠城
(
ろうじょう
)
しているのに
飽
(
あ
)
きてきた。
時限爆弾奇譚:――金博士シリーズ・8――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
嫁はどんなのがいいかと聞かれて、その養子の答えるには、嫁をもらっても、私だとて
木石
(
ぼくせき
)
ではなし、三十四十になってからふっと
浮気
(
うわき
)
をするかも知れない、いや
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
ポロ/\
零
(
こぼ
)
したところから察すると、多少そんな傾向があったのかも知れない。我輩も元来
木石
(
ぼくせき
)
じゃない。
漫
(
そぞ
)
ろに哀れを催して、或日曜に墓詣りをする積りで出掛けた
小問題大問題
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
可憐
(
いとほし
)
の
念
(
ねん
)
むらむらと
堪
(
た
)
へがたく、
君
(
きみ
)
ゆゑにこそ
斯
(
か
)
くまでに
身
(
み
)
を
盡
(
つ
)
くす
我
(
われ
)
、
木石
(
ぼくせき
)
ならぬ
令孃
(
ひめ
)
に
憎
(
に
)
くかるべき
筈
(
はず
)
なし、
此荊棘
(
このいばら
)
の
中
(
なか
)
すくひ
出
(
だ
)
してと、
影
(
かげ
)
も
未
(
ま
)
だなる
戀
(
こひ
)
に
竹
(
たけ
)
の
柱
(
はしら
)
の
詫住居
(
わびずまゐ
)
を
思
(
おも
)
ひぬ。
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
支那
(
しな
)
の
恐
(
おそ
)
ろしい道の悪い
処
(
ところ
)
へ
行
(
い
)
きまして
木石
(
ぼくせき
)
を
積
(
つ
)
んで
運
(
はこ
)
びますのが、
中々
(
なかなか
)
骨の折れた事で
容易
(
ようい
)
ではございません、
勿論
(
もちろん
)
牛は力のあるのが
性質
(
うまれつき
)
故
(
ゆゑ
)
、
詰
(
つま
)
りは
国
(
くに
)
の
為
(
た
)
めだから
仕方
(
しかた
)
がございませんが
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
木石
(
ぼくせき
)
も神と思つて信じたら、病氣も直るといふのと同樣、矢ッ張り、催眠術、よく云つて、自己催眠にしか當らないことになる。暗示も、膽力鍛錬も、そんなもののお世話になる必要がない。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
而もまるで
木石
(
ぼくせき
)
をでも見るように、私の存在を無視した見方だった。私は嫌な気持になって横を向いたが、生憎それが先程の子供の方だった。そして私は暫く、子供の寝顔を睥みつけてやった。
林檎
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
だが、左膳は
木石
(
ぼくせき
)
——でもあるまいが、始終
冷々
(
れいれい
)
たる態度をとって、まるで男友達と一つ屋根の下に起き伏している気持。左膳の眼には、お藤は女とはうつらないらしいので。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
一夫
衆婦
(
しゅうふ
)
に接し、一婦
衆男
(
しゅうだん
)
に交わるも、
木石
(
ぼくせき
)
ならざる人情の要用にして、臨時非常の便利なるべしといえども、これは人生に苦楽相伴うの情態を知らずして、快楽の一方に着眼し
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「いくら金博士でも、身は
木石
(
ぼくせき
)
ならずではないか」
地軸作戦:――金博士シリーズ・9――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
然るに内行を潔清に維持して
俯仰
(
ふぎょう
)
慚
(
は
)
ずる所なからんとするは、気力乏しき人にとりて随分一難事とも称すべきものなるが故に、西洋の男女独り
木石
(
ぼくせき
)
にあらずまた独り強者にあらず
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
“木石”の意味
《名詞》
木と石。
木や石。
人の情を解さないこと。
(出典:Wiktionary)
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
“木石”で始まる語句
木石様
木石漢